ホーチミン市に日本の東北6県をテーマにした飲食店オープン(ベトナム)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月18日 1時5分
日本の東北6県をテーマにした飲食店「東北炉端ろっけん」が10月15日、ベトナム・ホーチミン市1区の日本人街(レタントン地区)にオープンした。日本人の経営で、メニューは日本から週2回輸入している水産物を中心に、炉端焼きや三陸産のカキ、ホタテなどを提供する。そのほか、きりたんぽ(秋田県)、だし(山形県)など東北6県の郷土料理や「にじこまち」〔あきたこまち(60%)、にじのきらめき(40%)のブレンド米〕を使用した土鍋ご飯や、東北6県産の日本酒なども取りそろえている。
同店は東北に縁のある複数の日本人による共同経営で、鈴木崇也・代表取締役兼店長が運営する。同氏は宮城県石巻市出身で、2015年に同県で起業し、イタリアンレストランや肉料理専門店を4店舗経営している。2018年に初めてホーチミンを訪問し、ベトナム料理はアジアの中でも日本食と共通しただしの文化があることから、出店に関心を持ったという。
現在、日本から炉端焼きに適した1匹250~300グラムの鮮魚を大阪府の卸売市場からベトナムのヤマナカマート(注)経由でも輸入している。同店で食材となる水産物はベトナム産のエビ以外、97%が日本産(日本からの輸入)だという。
客単価は日本円で1人当たり4,000~4,500円程度。客層は現在、日本人駐在員が中心だが、今後はベトナム人の顧客獲得も目指していくという。来店客からは肉料理も提供してほしいとのリクエストがあり、今後は日本から牛肉や豚肉を輸入して、炭火焼きハンバーグなどのランチメニューを追加することも検討している。店内のBGMには、津軽三味線の曲を取り入れており、ベトナムでは新鮮で好評だという。鈴木店長は「将来的にはベトナムで店舗を拡大し、フランチャイズを展開したい。東北の関係者と日本の『横丁』をホーチミンに作りたい」と意気込みを語った。
手作りの炉端焼き機、全てベトナムで調達(「ろっけん」提供)
ヤマナカマートが日本から輸入した日本各地の鮮魚の詰め合わせ(「ろっけん」提供)
(注)ヤマナカマートは、ヤマナカ(宮城県石巻市)のベトナム法人(2023年9月25日記事参照、2023年11月2日記事参照)。
(河西朝子)
(ベトナム)
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