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スイス中銀、政策金利を1.25%に引き下げ、2024年のインフレ率を1.3%と予測(スイス)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月24日 14時0分

スイス中央銀行(SNB)は6月20日、政策金利を0.25ポイント引き下げ、1.25%にすると発表した(プレスリリース)。この変更は翌21日から適用された。利下げは、9年ぶりに利下げした3月の会合に続いて2会合連続となった。SNBはインフレの動向を引き続き注意深く監視し、中期的にインフレが物価安定と一致する範囲内にとどまるよう、必要に応じて金融政策を調整するとしている。

消費者物価指数(CPI)上昇率(インフレ率)は前回の金融政策評価からわずかに上昇し、5月には1.4%となった。特に家賃や観光サービス、石油製品の価格上昇がインフレ率の上昇に寄与した。全体として、国内サービスの価格上昇が現在のスイスのインフレを牽引している。

今回の政策金利引き下げを考慮すると、SNBの新たな条件付きインフレ予測は3月の予測と類似しており、長期的には前回の予測をわずかに下回る。予測期間全体で条件付きインフレ予測は物価安定の範囲内にあるとの見方を示している。政策金利が1.25%で推移する前提で、2024年の平均年間インフレ率は1.3%、2025年は1.1%、2026年は1.0%と予測している。

スイス経済に目を向けると、2024年第1四半期(1~3月)のスイスの実質GDP成長率は控えめだった。サービス部門は拡大し続けているが、製造業の付加価値は停滞している。この停滞は何よりも製造業のモメンタムが世界的に低迷していることに起因している。失業率はわずかに上昇したが、生産能力は全体的に十分維持されている。

スイスでは、今後数四半期にわたって成長率は緩やかに推移する見込みで、SNBは2024年のGDP成長率を約1%と予想している。失業率のわずかな上昇傾向と生産能力の漸減が予想されているが、中期的には外需の緩やかな伸びに支えられ、経済活動の改善が見込まれている。SNBは現在、2025年のGDP成長率を約1.5%と予測している。スイスの経済予測は世界経済と同様、大きな不確実性にさらされており、海外の動向が主なリスクと分析している。

(田中晋)

(スイス)

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