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中国企業の2023年の対外直接投資、前年比8.7%増(中国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年10月1日 1時25分

添付資料PDFファイル(136 KB)

中国の商務部と国家統計局、国家外貨管理局は9月24日、「2023年中国対外直接投資統計公報」を発表した。

公報によると、中国企業の2023年の対外直接投資額(フロー)は前年比8.7%増の1,772億9,000万ドルだった。2022年の減少から持ち直し、ピーク時の2016年(1,961億5,000万ドル)、2021年(1,788億2,000万ドル)に次いで高い水準となった。国連貿易開発会議(UNCTAD)の「世界投資報告書」によると、2023年の中国の対外直接投資額(フロー)は米国、日本に次いで世界第3位となった。また、世界全体の対外直接投資額(フロー)に占める割合は11.4%で、前年より0.5ポイント拡大した。

地域別では、対外直接投資額の8割近くがアジア向けで、前年比13.9%増だったほか、アフリカ(構成比2.2%)向けも前年の2.2倍と増加した。一方、中南米(同7.6%)、欧州(同5.6%)向けはそれぞれ17.6%減、3.6%減だった。北米向け(同4.4%)は7.0%増となったものの、米国向け(同3.9%)は5.2%減だった。対外直接投資先の上位国・地域(フロー)をみると、1位が香港、次いでシンガポール、ケイマン諸島、米国、インドネシアの順となっている(添付資料表参照)。

業種別で最も投資額が大きいのはリース・ビジネスサービス業で、前年比24.6%増の542億ドル、全体の30.6%を占めた(注)。2位は卸・小売業で83.4%増の388億ドル(構成比21.9%)、3位は製造業で0.7%増の273億ドル(同15.4%)、4位は金融業で17.6%減の182億ドル(同10.3%)だった。これらの上位4業種向けの投資が全体の8割近くを占めている。そのほか、建設業(同1.6%)が97.2%増、情報通信・ソフトウエア・情報技術サービス業(同1.3%)が34.9%増と、それぞれ高い伸びを示した。

中国の2023年末時点のストックの対外直接投資額は2兆9,554億ドルで、米国(9兆4,340億ドル)、オランダ(3兆3,863億ドル)に次いで、世界の国・地域で3位だった。中国の対外直接投資額(ストック)を国・地域別にみると、香港が最も多く、1兆7,525億ドルで、全体の6割近くを占めている。次いで英領バージン諸島(3,589億ドル、構成比12.1%)、ケイマン諸島(2,219億ドル、同7.5%)、シンガポール(865億ドル、同2.9%)、米国(837億ドル、同2.8%)が続いた。

(注)9月25日に開催された商務部の記者会見によると、投資額が最も大きいリース・ビジネスサービス業で、リース業向けが1%のみで、ほとんどがビジネスサービス業向けだった。ビジネスサービス業には、投資管理、統括拠点、市場管理、サプライチェーンマネジメントなどが含まれる。

(張敏)

(中国)

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