9月の輸出額と貿易黒字が大幅減、輸入は拡大(アルゼンチン)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2020年11月2日 0時30分

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国家統計センサス局(INDEC)は10月22日、アルゼンチンの9月の貿易統計を発表した。9月単月の輸出は前年同月比18.0%減の47億1,100万ドルとなった。輸入は3.1%の増加で41億2,700万ドルとなり、2020年では初めて、前年同月比で増加した(添付資料図参照)。貿易収支は、5億8,400万ドルの黒字を維持したが、前年同月の17億4,400万ドルと比較すると大幅な減少になった。1~9月では、輸出は前年同期比12.6%減の419億4,000万ドル、輸入は21.0%の減少で303億7,800万ドル、貿易収支は115億6,200万ドルの黒字だった。

1~9月の品目別輸出額をみると、前年同期比で農畜産物加工品が8.4%減、工業製品は31.5%減、燃料・エネルギーは24.9%減となった(添付資料表1参照)。回復したのは、一次産品の5.2%増で、特に大豆などの油糧種子が14.8%増、穀物類が5.5%増だった。価格ベースでは全ての品目が減少したが、数量ベースでは、一次産品が6.6%増、燃料エネルギーは16.8%増となった。品目別の輸入額は、全品目で減少し、特に乗用車の45.3%減、燃料・潤滑油関連品の39.5%減、資本財部品の34.2%減などが目立った。数量ベースでみても、それぞれ42.6%減、20.8%減、34.9%減といずれも減少した。

主要貿易相手国別にみると、1~9月の対ブラジル輸出は前年同期比28.5%減で、対中国が5.6%減、対米国は19.5%減少した(添付資料表2参照)。また、これらの国からの輸入もそれぞれ23.6%減、16%減、36.8%減といずれも減少している。対日本では、1~9月の輸出は29.2%減、輸入は25.5%減少した。

10月22日付の現地紙「ラナシオン」は、外貨取引規制の強化や為替市場の状況(通貨ペソの対ドルレート下落)などが「9月の貿易に影響を与えた」と報じている。9月単月の輸入は、前月比では17.6%増加した。品目別でみても、前年同月比で資本財が9.4%増、中間財12.6%増、消費財10.9%増、乗用車11.4%増となった。増加の理由は、政府が外貨流出を防ぐ目的で輸入規制をさらに強化する可能性が懸念され(2020年10月26日記事参照)、輸入業者が取引を急いだため、と同紙は分析している。他方で、輸出業者にとっては、今後さらに通貨が下落する可能性もあるため取引を控えるといった「輸出意欲の低下」が輸出の大幅減少につながった、と分析した。

(山木シルビア)

(アルゼンチン)

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