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発動済み通貨スワップ協定枠の更新で中国人民銀行と合意(アルゼンチン、中国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月14日 11時10分

アルゼンチン中央銀行(BCRA)は6月12日、中国人民銀行(中央銀行)と締結した通貨スワップ協定のうち、発動済みの350億元分(約7,700億円、1元=約22円、約50億ドル)の枠を12カ月間更新したと発表した。

BCRAは発動済みの枠を今後12カ月間で徐々に削減するとしている。通貨スワップ協定自体は2009年に最初に締結され、その後更新を繰り返してきた。直近では2023年6月2日に3年間を有効期限に更新されており、外貨準備強化向けに1,300億元、外国為替取引向けに350億元が設定されていた(2023年6月15日記事参照)。BCRAは2023年に発動した350億元分の枠について、外貨不足による国際収支の流れの危機的状況を回避するのに役立ったと評価している。

2023年12月10日にハビエル・ミレイ政権が発足して以降、外貨準備高の蓄積は進んでいるとみられる。IMFによると、同年12月7日時点のBCRAの外貨建て流動資産、すなわち真水の外貨はマイナス152億ドルだったが、BCRAは同年11月以降、外国為替市場で外貨を6カ月連続で買い越していることから、相応の金額が積み上がっているとみられる。

6月12日付の現地紙「クラリン(電子版)」によると、発動分の枠を更新しなかった場合、6月末に29億ドル、7月末に19億ドルを中国人民銀行に返済する必要があった。また、2024年中には、2020年に再編した民間債務の償還や利払い、IMFへの債務返済、中央銀行債「自由アルゼンチン再建債」の償還が予定されているため、中国との通貨スワップ協定の発動分の更新は債務の返済負担を抑える上で必要不可欠だったと考えられる。

(西澤裕介)

(アルゼンチン、中国)

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