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上半期は貿易黒字を維持、銅輸出が増加(チリ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年8月29日 0時15分

添付資料PDFファイル(187 KB)

チリ中央銀行が8月23日に発表した資料によると、2024年上半期(1~6月)の貿易(通関ベース)は、輸出(FOB)が前年同期比2.4%増の499億4,500万ドル、輸入(CIF)が同5.2%減の401億8,500万ドルだった。貿易収支は97億6,000万ドルの黒字で、2023年に続いて黒字を維持した。

輸出を品目別に見ると、全体の56.6%を占める鉱産物は前年同期比9.1%増加した(添付資料表1参照)。中でも主要産品の銅が16.7%増加したが、炭酸リチウムは41.8%減少した。チリ銅委員会(COCHILCO)の資料によると、銅と炭酸リチウムのいずれも、重量ベースでの輸出は前年同期比で増加した。一方、価格について、銅は特に第2四半期(4~6月)にそれまでより高い水準を維持したが、炭酸リチウムは低迷しており、輸出額に影響を及ぼした。

農林水産物は前年同期比10.4%増の55億4,000万ドルで、第1四半期(1~3月)にかけて出荷シーズンを迎えたサクランボなどの輸出が好調だった。工業品は同9.6%減の161億2,300万ドルで、サーモン・マスなどの食品や、モリブデンやリチウムの化合物をはじめとした化学品の減少が顕著だった。

輸入を品目別に見ると、消費財は前年同期比1.2%増の107億6,900万ドルだった(添付資料表2参照)。耐久消費財では、2023年は民間消費の低迷により減少傾向にあったコンピュータや携帯電話がそれぞれ、13.2%と10.2%の増加と回復を見せた一方で、いまだ自動車の需要は伸びず7.8%減だった。

中間財は前年同期比5.4%減の217億6,300万ドルで、主要なエネルギー製品の輸入が減少し、特に石炭は38.3%減だった。資本財は12.4%減の76億5,300万ドルで、第1四半期から変わらず、トラック、牽引車などの主な品目がいずれも減少した。

輸出入を主要国・地域別に見ると、チリの第1位の貿易相手国は変わらずに中国(輸出での構成比:39.4%、輸入での構成比:23.4%)で、輸出入ともに増加した(添付資料表3参照)。輸出額が顕著に増加した国として、インドが前年同期比55.6%、スペインが同43.7%増加したが、いずれも多くを占める銅の輸出増に起因する。

対日輸出では、半分以上を占める銅の輸出増もあり、輸出全体で14.7%増加した。対日輸入は上半期全体では8.9%減少しているものの、第2四半期のみの比較では2.6%増加した。

(大塚優希)

(チリ)

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