第3四半期のCPI上昇率、前年同期比3.48%、9月単月は2.63%まで下落(ベトナム)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年10月16日 9時25分
ベトナム統計総局は10月6日、2024年第3四半期(7~9月)の消費者物価指数(CPI)上昇率(推計値)を前年同期比3.48%と発表した。CPI上昇率は2024年4月~7月に4%超えで推移したが、エネルギー価格や為替のドル高ドン安の一服などにより、8月は前年同月比3.45%、9月は2.63%と、急速に下落した(添付資料図参照)。
9月のCPIを財別にみると、交通(ガソリンを含む)は燃油価格の下落により、マイナス5.33%だった(添付資料表参照)。
穀物は8.37%で最も上昇率が高かった。2023年9月に10%超えとなって以来、気候変動や台風などの災害に伴う国内外のコメの需要増などを背景に、依然として高騰が続く。次に上昇率が高い薬・医療は8.28%だった。国による医療サービス価格の改定などが影響した。
金融緩和の見込みは低いと予測
ベトナム国家銀行(中央銀行)は2023年にいち早く主要政策金利を引き下げた(2024年1月16日記事参照)。一方、2024年はまだ主要政策金利を調整しておらず、10月9日時点でディスカウントレート(公定歩合)は年3.0%、リファイナンスレートは年4.5%だ。
世界的なインフレ沈静化に伴い、米国をはじめ世界各国が政策金利の引き下げを進める中、ベトナムでもさらなる主要政策金利の引き下げを期待する声がある。しかし、現地報道によると、2023年から緩和政策を採用している同国では、現在の経済やインフレの状況を踏まえると、政策金利をこれ以上引き下げる可能性は低いとする識者の見解も出ている(「ベトナム・ファイナンス」10月8日)。
(萩原遼太朗)
(ベトナム)
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