ガザ停戦発効後4回目の身柄交換を実施、ネタニヤフ首相は米国へ出発(イスラエル、パレスチナ、米国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年2月3日 15時30分
イスラエルとハマスの停戦合意(2025年1月20日記事参照)に基づき、2月1日に4回目の双方の人質身柄交換が行われ、ハマスはイスラエル人の男性3人を解放した。イスラエル国防軍(IDF)によると、男性2人は1日午前8時46分(日本時間午後3時46分)ごろに赤十字国際委員会(ICRC)に引き渡され、もう1人の男性は午前10時28分(同午後5時28分)にICRCに引き渡された。
テルアビブの「人質広場」で人質の解放を見守る市民(ジェトロ撮影)
イスラエル首相府によると、ベンヤミン・ネタニヤフ首相は2月1日にビデオ声明を発表し、1月25日に当初予定されていたイスラエルの民間人女性が解放されなかったことを主張(2025年1月27日記事参照)した結果、「3人の人質の解放を1週間前倒しすることができた」と述べた。また、ネタニヤフ首相が1月30日にハマス側に要求した人質の安全な解放(2025年1月31日記事参照)が今回実現したとして、「今後の全ての段階(の解放)も安全に遂行されることを期待している」と語った。停戦合意からこれまでにイスラエル人の人質13人とタイ人の人質5人が解放されている。
「タイムズ・オブ・イスラエル」紙(2月1日)によると、イスラエルはパレスチナ人183人を釈放し、そのうち150人はガザ地区で、32人はヨルダン川西岸で、1人はエジプトでそれぞれ解放されたという。
イスラエル外務省によると、ネタニヤフ首相は2月1日に米国のドナルド・トランプ大統領の中東担当特使のスティーブ・ウィトコフ氏と電話会談した。両者は停戦発効から16日目となる2月3日に米国ワシントンで行われる会談で、人質解放第2段階に関する交渉を開始し、その枠組みの中でイスラエルの立場について話し合うことで合意したとしている。
ネタニヤフ首相は2月2日、米国ホワイトハウスでトランプ大統領らと会談を行うために政府専用機でイスラエルを出発した。イスラエル首相府によると、ネタニヤフ首相は出発直前の記者会見で、「今回の(トランプ大統領との)会談では、イスラエルとこの地域が直面する重要な問題、すなわち、ハマスに対する勝利、全ての人質解放の達成、さらにイスラエル、中東、そして全世界の平和を脅かすイランのテロ軸への対処について話し合う」と述べた。
イスラエルを出発前に記者会見を行うネタニヤフ首相(イスラエル首相府提供)
イスラエルとハマスの衝突の詳細についてはジェトロの特集を参照。
(中溝丘)
(イスラエル、パレスチナ、米国)
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