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BRICS、「パートナー国」創設で拡大へ(世界、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ共和国、アラブ首長国連邦、イラン、エチオピア、エジプト)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年10月31日 1時30分

BRICSは10月22~24日、ロシア西部のカザンで第16回首脳会議を開催し、36カ国が参加した。原加盟国の5カ国(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ共和国)に加え、2024年1月から枠組みに加わった4カ国〔アラブ首長国連邦(UAE)、イラン、エチオピア、エジプト〕を含む拡大体制となったBRICSとして、初めての首脳会談開催となった。

首脳会議は「公正な世界の発展と安全保障のための多国間主義の強化」をテーマとした。全体会合で採択された共同宣言では、ドルに依存しない自国通貨での新たな決済システムの必要性を確認し、その導入の検討を継続することや、新たに「パートナー国」の制度を創設することが盛り込まれた。パートナー国は加盟国に次ぐ立場にあたる準加盟国に相当し、加盟国との経済協力や会議への参加に対する権利を持つ。パートナー国の創設は、グローバルサウスの結束力を高める狙いがあるとみられる。パートナー国には13カ国(インドネシア、タイ、ベトナム、マレーシア、ウズベキスタン、カザフスタン、ベラルーシ、トルコ、アルジェリア、ナイジェリア、ウガンダ、ボリビア、キューバ)が候補と複数のメディア(注)で報じられた。

BRICS加盟国の人口は合計35億人と世界の約45%を占め、経済規模は合計28兆ドル以上となり、世界経済の約28%に相当する。会期中には、加盟国間で多数の首脳会談が行われた。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と中国の習近平国家主席が中ロ関係の重要性を互いに強調したほか、習国家主席とインドのナレンドラ・モディ首相が5年ぶりに首脳会談を行い、中印協力の重要性を議論し、国境での係争地の安定管理について協議を加速することに合意した。

(注)ブラジルのBrasil de Fatoおよびマレーシアのベルナマ通信の10月24日付の報道などによる。

(馬場安里紗)

(世界、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ共和国、アラブ首長国連邦、イラン、エチオピア、エジプト)

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