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米ケンタッキー州フォード系バッテリー工場で従業員の過半数が組合授権カードに署名(米国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月22日 14時45分

全米自動車労働組合(UAW)は11月20日、米自動車メーカーのフォードと韓国のバッテリーメーカーSKオンの合弁会社である、ブルーオーバルSK(BOSK、ケンタッキー州グレンデール)の従業員の過半数が、組合が労働者を代表することを認める組合授権カードに署名したと発表した

BOSKのケンタッキー工場は、フォードなど向けの電気自動車(EV)用バッテリーの生産拠点だ。第1工場(注)は2,500人を雇用して2025年第1四半期に生産開始予定で、テネシー州に建設中の新工場と合わせて計5,000人の雇用となる予定。2024年11月14日にはケンタッキー州のアンディー・ベシア知事(民主党)が、第1工場で既に750人の採用が確定したことを発表していた。

UAWによると、BOSKでの生産労働者の初任給は時給21ドルで、UAWに加入するフォード従業員の26.32ドルに比べて大幅に低く、福利厚生、安全基準の水準も劣るという。今回の組合結成を求める動きの背景には、2024年6月にゼネラルモーターズ(GM)のバッテリーメーカーであるアルティウム(オハイオ州ローズタウン)の組合員がGM組合員と同水準の契約を勝ち取ったことや、米系メーカー以外の自動車組立工場では初となるフォルクスワーゲン(VW、テネシー州チャタヌーガ)での組合結成などがある。BOSKの従業員らは、「バッテリー労働者は自動車労働者」であり、UAWメンバーが他の拠点で勝ち取った「安全で良い組合の仕事」に値する、と訴えている。

組合結成に際しUAWは、労働関係法を執行する連邦政府の独立委員会である全米労働関係委員会(NLRB)に対し投票の実施を要請するなど、さらなる手続きを取る必要があるが(2024年3月12日記事参照)、今のところUAWでの新たな動きは確認されていない(ビジネス情報誌「ファストカンパニー」11月20日)。

(注)現在、第2工場を建設中だが、2026年に予定されていた稼働は延期となっている(当初の生産予定に関しては2023年6月28日記事参照)。

(大原典子)

(米国)

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