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上下両院議員選挙、州知事選ともに与党連合が大勝(メキシコ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月5日 15時55分

添付資料PDFファイル(187 KB)

メキシコでは6月2日、大統領選とともに、上院・下院の議員選挙とメキシコ市を含む9つの州知事選が行われ、与党連合が大勝した。翌日の記者会見では、ルイサ・アルカルデ内務相が速報値に基づく選挙結果を公表した(6月3日付早朝記者会見録)。

同公表結果によると、下院では、与党連合の国家再生運動(MORENA)が243議席、労働党(PT)が48議席、緑の環境党(VERDE)が74議席をそれぞれ獲得し、定数500の下院で与党連合が3分の2を上回る365議席を獲得した。上院では、MORENAが60議席、PTが8議席、VERDEが14議席を獲得した。上院の総議席数は128で、こちらも与党連合が3分の2に近い議席を獲得したことになる(添付資料表1参照)。

州知事選でも与党連合が圧勝した。メキシコ市ではクララ・ブルガダ氏が接戦を制し、同市以外の8州のうち6州でも与党連合が勝利を収めた。野党陣営はグアナファト州とハリスコ州のみの勝利にとどまった(添付資料表2参照)。アルカルデ内相はこの選挙結果を受けて「メキシコ全32州のうち、与党連合が24州を獲得したことになる」と発言した。

AMLO大統領が目指したプランCの実現が目前に

アンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール(AMLO)大統領は、2024年9月から始まる総選挙後の新国会で与党連合が3分の2以上の議席を獲得し、一連の憲法改正などを実現すること(通称:プランC)を目指してきた(2023年6月26日記事参照)。憲法改正には3分の2以上の議席が必要だが、今回の議員選挙での大勝によって、その可能性が高まっている。AMLO大統領は2月5日に司法改革、選挙制度改革、国家警備隊の軍への配属、正規労働者の年金制度改革、電力庁(CFE)の権限強化など、広範な憲法改正案を既に国会に提出している(2024年2月7日記事参照)。従って、自身の任期と新国会の期間が重なる9月の1カ月間のうちに「プランC」実現に向けた何らかのアクションを起こすことが予想される状況だ。6月3日の記者会見でも、AMLO大統領は「次期大統領のクラウディアとプランCについて話す」と発言していることから、今後は次期大統領の動きだけでなく、9月から始まる議会の動きも注視する必要がある。

(阿部眞弘)

(メキシコ)

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