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UCCが水素焙煎コーヒーを2025年4月から量産、世界で初(兵庫)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年10月15日 1時35分

UCC上島珈琲(本社:兵庫県神戸市)は101日、世界で初めて(注)大型水素焙煎(ばいせん)機で水素焙煎コーヒーを量産し、20254月から本格的に販売する予定であることを発表した。同社によると、熱源として水素を利用すると、火力の調整幅が広くなり、幅広い熱風温度での焙煎が可能になることで、水素焙煎ならではの味を創り出せるという。

コーヒー豆の焙煎工程の熱源には、一般的に天然ガスが使用され、その二酸化炭素(CO2)排出が脱炭素化への課題となっている。同社は燃焼時にCO2を排出しない水素火炎を熱源とした水素焙煎に着目。2022年から研究開発を開始し、実証実験を重ねた。水素焙煎コーヒーは、2025年春の量産に向けて、日本国内で202410月から数量限定で販売開始、今後は海外市場での製造販売も視野に入れている。同社は既に、欧州8カ国(英国、スペイン、オランダ、スイス、フランス、ドイツ、ポルトガル、アイルランド)に製品を展開している。

画像 イメージ画像(UCC上島珈琲提供)

イメージ画像(UCC上島珈琲提供)

UCCが本社を置く兵庫県は、水素社会推進構想を掲げ、企業による水素分野での取り組みが活発だ。2018年には新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)事業において、川崎重工業と大林組が世界初の市街地における水素100%による熱電供給を神戸市ポートアイランドで達成している。兵庫県は2050年ごろまでに、日常生活で水素が利用される環境整備を目指しており、その実現に向けた産学官の動きが加速している。

(注)同社調べ。

(長田悠作)

(兵庫)

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