米大統領選、バージニア州では予想どおりハリス氏勝利も、以前より接戦に(米国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月8日 14時55分
11月5日に実施された米国の大統領選挙で、東部バージニア州では民主党候補のカマラ・ハリス副大統領が勝利を確実にした。CNN(開票率97%)によると、得票率はハリス氏が51.7%、共和党候補のドナルド・トランプ前大統領が46.5%だった。
バージニア州では、2008年のバラク・オバマ元大統領の勝利以来、大統領選では民主党が勝利を収めており、今回も大半の世論調査でハリス氏が優勢とされてきた。しかし、2021年の州知事選挙でグレン・ヤンキン氏(共和党)が勝利を収めるなど、近年は共和党も存在感を高めており、今回の大統領選で民主党が勝利する可能性は以前と比べて高くないとの見方もあった(米国議会専門紙「ザ・ヒル」11月5日)。実際に、今回の大統領選における両候補の得票率の差は2020年の10.1ポイントから5.2ポイントまで縮まり、予想を上回る接戦だった。
同州では、同日に連邦上院議員の選挙も行われた。開票率96%の時点で、民主党の現職ティム・ケイン上院議員が54.1%の得票を獲得し、共和党のハン・カオ氏(45.9%)を破って3期目の当選を確実にした。カオ氏は25年間海軍に勤務した退役軍人で、政治経験は限られており、2022年にはバージニア州北部の選挙区から下院選に立候補したが落選していた(AP通信11月6日)。他方で、ケイン氏は数十年にわたりバージニア州の政治に携わり、同州の州都であるリッチモンドの市長や、州の副知事と知事を務めた経歴を持つ。選挙前に実施された世論調査では、ケイン氏への支持率が52.2%でカオ氏の42.4%を上回り、事前の予想どおりの結果となった。
連邦下院に関しても、全11区で選挙が行われ、民主党が6議席を獲得し、共和党の5議席を上回り、改選前の議席を維持する見通しだ。接戦が予想された2区では、開票率98%の時点で、共和党現職のジェン・キーガンズ氏が51.1%で、民主党のミッシー・コッター・スマサル氏(46.7%)を抑えて当選確実となった。一方、今回最も激戦となった7区では、開票率76%の時点で、民主党のユージン・ビンドマン氏が51.1%の投票を獲得し、共和党のデリック・アンダーソン氏(48.9%)を僅差で破り、当選を確実にした。同選挙区では、2018年まで共和党候補が50年近く当選し続けており、共和党はその他の選挙区を含めて躍進を期待していたが、かなわなかった(AP通信11月6日)。
(樫葉さくら)
(米国)
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