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ジェトロ、バングラデシュ情勢で緊急ウェビナー開催(バングラデシュ、日本)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月6日 12時0分

ジェトロは9月4日、バングラデシュ緊急ウェビナー「バングラデシュ政変後の最新現地事情」をジェトロ調査部の河野将史・南西アジア担当主幹の司会で開催した。1,800人以上が視聴登録する盛況ぶりで、バングラデシュの注目度の高さをあらためて認識できた。

写真 バングラデシュ緊急ウェビナー講師ら関係者:松浦研究員(右上)、河野主幹(左上)、安藤所長(下中央)(ジェトロ撮影)

バングラデシュ緊急ウェビナー講師ら関係者:松浦研究員(右上)、河野主幹(左上)、安藤所長(下中央)(ジェトロ撮影)

最初にあいさつしたジェトロ・アジア経済研究所の村山真弓理事は政変前の状況について「日系企業が338社進出し、投資拡大意欲もトップクラスの国で、昨今の経済特区の設置などから、機運も高まっていた」と指摘した上で、今後について「ジェトロは日本企業が活動しやすい環境を整えるために、現地でともに汗をかいていきたい」と述べた。

講演ではまず、ジェトロ・ダッカ事務所の安藤裕二所長が最新の現地情勢や現地日系企業の状況を説明した。政変前の外出禁止令などのため操業を停止していた日系企業も、8月5日のシェイク・ハシナ首相辞任の翌日から一部で操業を再開し、避難中だった日系企業の駐在員は8月末時点で65%が退避解除済み。操業状況もほぼ回復しており、投資開発庁(BIDA)は長官不在の中だが、許認可手続きに支障はないと述べた。ダッカ日本人学校も9月から再開している。

8月8日に発足したムハンマド・ユヌス博士を首席顧問とした暫定政権の喫緊の対策としては、治安の安定、汚職対策、政府機関人事、経済・金融対策などと述べ、時間を要するものの、公正な選挙実施に向けた取り組みが始まっていると語った。加えて、バングラデシュによる日本や日本企業への信頼は変わらず、今後も日本と日系企業の支援が不可欠と述べた。

ジェトロ・アジア経済研究所の南アジア研究グループの松浦正典研究員は暫定政権の経済政策として、経済立て直しのカギとなるインフレ抑制対応や、外貨準備高、汚職撲滅を最優先して対応するとの方向性を示した。

暫定政権はIMFや世界銀行、アジア開発銀行(ADB)、国際協力機構(JICA)、アジアインフラ投資銀行(AIIB)に追加支援を要請する予定などを説明した。外交面では、中国、日本とはそれぞれ駐バングラデシュ大使とユヌス首席顧問が会談して前向きな支援の姿勢を示し、インド、米国も暫定政権を歓迎していると語った。

講演後の質疑応答では、政治体制に関するものや経済回復の見通しから、現地への出張や海外送金などに関する実務的なものまで、多岐にわたった。

(野上茂樹)

(バングラデシュ、日本)

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