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インド港湾グローバル、イラン南東部チャーバハール港開発の長期契約を締結(インド、イラン)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年5月30日 9時50分

インド港湾・海運・水路省傘下のインド港湾グローバル(IPGL)は5月13日、イランの港湾海事局(PMO)との間で、イラン最大の海洋港であるチャーバハール港のシャヒード・ベヘシュティー埠頭(ふとう)の開発に係る10年間の長期契約を締結した。調印式は、インドのサルバナンダ・ソノワル港湾・海運・水路相によるイラン訪問に合わせて行われた。

チャーバハール港は、内陸国のアフガニスタンや中央アジア諸国へのアクセス地点として期待が寄せられるイラン南東部の港湾だ。中国の協力を得て開発が進む隣国パキスタン南西部のグワダル港に対して、インドが対抗し得る物流拠点としての重要性も指摘されている。

インドは2003年以降、同港開発に関してイランと継続的に協議を実施し、2016年5月には、アフガニスタンを加えた3カ国間で同港を経由した円滑な物流ルートの構築に合意。IPGLは同月、チャーバハール港シャヒード・ベヘシュティー埠頭におけるコンテナターミナルと多目的ターミナルの運営権を取得した。直近では、インドのスブラマンヤム・ジャイシャンカール外相が2024年1月にイランを訪問し、ホセイン・アミール・アブドゥラヒャーン外相との会談でも同港開発について協議していた(2024年1月19日記事参照)。

イランは現在、核合意に関する包括的共同作業計画(JCPOA)から2018年5月に離脱した、米国の経済制裁の対象国だ。ただし、チャーバハール港と、同港とアフガニスタンを結ぶ鉄道路線の開発に関しては、例外的に制裁対象外として位置づけられてきた。米国国務省のベダント・パテル副報道官は5月13日の定例記者会見で、今回の長期契約の調印への見解についてのメディアからの質問に対し、一般論として「イランとのビジネスを検討している者は、自身が制裁対象となるリスクにさらされることを自覚すべきだ」と述べたものの、新たな措置の可能性への言及は避けた。

(サンディープ・シン、広木拓)

(インド、イラン)

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