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IMF、ロシアの2024年経済見通しを据え置き(ロシア)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月23日 1時15分

IMFは7月16日、世界経済見通しを発表した。ロシアの実質GDP成長率について、2024年は3.2%、2025年は1.5%になると予測。前回見通し(2024年4月26日記事参照)と比較して、2024年は据え置いたが、2025年は0.3ポイント下方修正した。

IMFによる2024年のロシアのGDP成長率見通しは、世界銀行やロシア経済発展省の見通しを上回り、ロシア中央銀行の見通しの範囲内に収まった。経済発展省が4月26日に発表した2027年までの中期経済発展見通しでは、2024年は2.8%、2025年、2026年がいずれも2.3%としてした(2024年5月1日記事参照)。エリビラ・ナビウリナ中銀総裁も4月26日の記者会見で、高い消費需要、投資や労働市場が好調なことを挙げ、2024年の実質GDP成長率は2.5~3.5%になると述べていた。

世界銀行は6月11日に発表した世界経済見通しの中で、2024年のロシアの実質GDP成長率を2.9%、2025年は1.4%、2026年は1.1%と予測した。前回見通し(2024年1月)と比較して、2024年は1.6ポイント、2025年は0.5ポイント上方修正した。その理由として、2023年後半と2024年初めからの持ち越し効果が2024年の経済を下支えすると分析した。軍事関連の需要も引き続き経済を牽引する。他方で、ロシアのマクロ・プルーデンス政策(注)や住宅ローン補助金の縮小が民間需要を抑制すると予測している。

(注)金融システム全体のリスクの状況を分析・評価し、個別の支払いや決済の機能不全を防ぎ、金融システム全体の安定を確保する政策。

(小野塚信)

(ロシア)

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