第7回上海輸入博が閉幕、成約予定額は前年比2.0%増の800億ドル(中国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月13日 9時20分
上海市で11月5日から開かれていた「中国国際輸入博覧会」(CIIE、上海輸入博)が10日に閉幕した(2024年11月8日記事参照)。上海輸入博は2018年に始まり、今回で7回目を数えた。主催者の発表によると、企業展示ホールには129カ国・地域から3,496社が出展し、7回連続で参加した企業も186社に上った。また「一帯一路」構想参加国では、104カ国から1,585社、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定の加盟国では、13カ国から1,106社、後発開発途上国(LDC、注)では、35カ国から132社の企業がそれぞれ参加した。また、国・地域別では米国、日本、ドイツ、フランス、英国などからの出展企業数が多かった。
中国国内の39組の政府調達代表団と4つの業界団体から約43万人のバイヤーが来場し、参加バイヤー数は2023年開催時に比べて4%増えた。円滑なマッチングを支援するため、1万2,000件の調達品目リストがオンライン上の調達サイトや、上海輸入博のデジタルプラットフォームなどで事前に公表された。取引が活発に行われた結果、成約見込み額(1年以内)は前回比2%増の800億1,000万ドルと微増した。
また、上海輸入博では、貿易・投資に関するビジネス交流会や、研究結果・新技術・新製品の発表会、経済フォーラムなどさまざまな交流活動も開催された。自社でブースを出展した花王は、自社の商品や技術に対する理解を深めてもらうため、来場者向けに講座を開き、乳幼児期からのスキンケアの重要性などについて解説し、消費者と活発なコミュニケーションを行った。
花王の展示ブース(ジェトロ撮影)
一方で、中国外で事業を展開している中国企業の出展も増えている。上海市に本拠地を置く国有大手の光明食品(集団)のブースは、約4,000平方メートルに及んだ。食品・農産品展示ホールでは7年連続の最大規模を誇り、全出展企業の中でも最大の面積だったという。オーストラリアやニュージーランド、スペイン、フランス、イタリアなどの30カ国・地域から傘下企業や取引先企業60社の約400種の商品が展示された。
光明食品(集団)の展示ブース(ジェトロ撮影)
(注)国連開発計画委員会(CDP)が認定した基準に基づき、国連経済社会理事会の審議を経て、国連総会の決議により認定された特に開発の遅れた国々。3年に1度、LDCリストの見直しが行われる。
(劉元森)
(中国)
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