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ウズベキスタン・アウトソーシングカンファレンス開催、日本のIT企業に魅力PR(ウズベキスタン、日本)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月7日 1時5分

ウズベキスタン・アウトソーシングカンファレンスが1031日に東京で開催された。同国のIT振興機関のITパークやウズベキスタン・デジタル技術省などが主催し、同国への事業進出・拡大やIT人材獲得に関心を持つ日本企業関係者など約140人が参加した。

写真 ウズベキスタン・アウトソーシングカンファレンス開幕の様子(ジェトロ撮影)

ウズベキスタン・アウトソーシングカンファレンス開幕の様子(ジェトロ撮影)

ITパークによると、このイベントは日本企業に対し、ウズベキスタンのITビジネスの魅力、特にオフショアアウトソーシングの委託先としての魅力を周知するために開催された。

プログラムでは最初に、デジタル技術相顧問の桜井明博氏の開会あいさつが行われた。桜井氏は日系の情報通信技術(ICT)企業で通信や放送などのインフラ輸出を担当した後、9月16日から現職に就いた(2024年10月18日記事参照)。

主催団体の1つ、ITビリムのアルトゥル・レ国際関係部長は、ウズベキスタンのIT業界の概要と日本市場向けの人材育成に関して説明した。同国には500以上の高等教育機関が存在し、37以上の大学でITを教えている。日本語を教える教育機関も複数存在する。例えば、デジタル・ナレッジ(本社:東京都台東区)は2020年にタシケントにジャパン・デジタルユニバーシティーズ(JDU)を設立し、日本語とITスキルを身に着けたウズベキスタン人材の育成を進めている(2020年1月20日記事参照)。

ITパーク・アジア輸出課のノジルベック・ベルディコビロフ・ヘッドマネジャーは同国への投資の魅力について説明した。経済成長、政治的安定、人的資源のほかに、IT市場発展のための政府支援を挙げた。ITパーク入居者になると、税制優遇措置が受けられるほか、同パークによるITビザ(注)の発給サポートなど、ビジネス拡大のための支援が受けられる。2019年にITパークがタシケントに設立されて以来(2019年8月14日記事参照)、582社の外国企業が登録している。日本企業も既に5社が登録した。

ジェトロ・タシケント事務所の一瀬友太所長も登壇した。一瀬所長は講演で、ウズベキスタン政府が国家戦略としてIT振興を位置付け、コミットメントが強いことに言及し、日本以外の国からは既に多くの企業が進出していると述べた。2025年2月に開催予定のウズベキスタンITミッションに関する案内も行った。

写真 ビジネスミッションの説明をする一瀬所長(ジェトロ撮影)

ビジネスミッションの説明をする一瀬所長(ジェトロ撮影)

写真 会場の様子(ジェトロ撮影)

会場の様子(ジェトロ撮影)

参加した企業からは、「ウズベキスタンのIT業界の概況を知ることができ、事業進出の検討に有益な情報収集ができた」「ウズベキスタンでの事業拡大に当たり、現地のITビジネス支援策について知ることができた」といった声が上がった。

(注)IT分野の専門家としての資格を持つ、または投資家の外国人とその家族に発給される優遇ビザ。IT専門分野の業務遂行を目的としてウズベキスタン法人に雇用されている、またはITパークを含むテクノパークに個人事業主として登録している場合、申請時に過去12カ月でIT活動からの収入が3万ドル相当以上であることが条件。投資家、または外国の投資企業に雇用されている場合、契約に基づいて1万ドル相当以上のIT分野の投資をしていることが条件。このビザがあると、ウズベキスタン国内で国民と同等の権利を持ち、医療や教育が無償で受けられる。さらに、所属企業がITパークに登録している場合は、所得税(7.5%)と配当税(5%)以外は免税となる。

(岡本啓)

(ウズベキスタン、日本)

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