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アフリカ輸出入銀行の貿易・経済見通し、2024年は貿易額回復の見込み(アフリカ、南アフリカ共和国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月17日 1時50分

アフリカ輸出入銀行(Afreximbank)は6月12日、「アフリカ貿易・経済見通しレポート2024」を発表した。ウクライナ情勢やイスラエルとハマスの紛争などを含む地政学的緊張の高まりや、世界的な需要の低迷などの影響を受けて、2023年のアフリカの商品貿易総額は約1兆3,000億ドルとなり、2022年の約1兆4,000億ドルからは7.1%減少したが、2021年の約1兆2,000億ドルを超える結果となった。

アフリカ域内の貿易額は、2023年に1,893億ドル、2022年に1,851億ドル、2021年に1,699億ドルとなっており、増加傾向だ。南アフリカ共和国が域内貿易の20.7%を占め、アフリカ大陸最大の貿易国となった。続いてコートジボワールが8.4%、エジプトが4.8%、ナイジェリアが4.6%だった。

今後の見通しについて、生産量の安定と貿易の加速という世界的な傾向と同様に、アフリカの貿易量も増加するとの予想を示した。同レポートではWTOの推計を引用し、アフリカの輸出量は他の地域よりも成長し、輸入面でも同様の傾向が予想されると述べている。特にアフリカの主要貿易相手国となっているアジアの安定した成長予測がアフリカ大陸の商品需要を押し上げると推測している。原油価格は平均で1バレル88ドルを超えると予想した上で、一部のEU諸国がアフリカを主要な代替エネルギー源とせざるを得ない状況が続く中、アルジェリア、アンゴラ、エジプトがEU圏への液化天然ガス(LNG)のトップサプライヤーとなるなど、アフリカに対するエネルギー需要の持続的な増加がアフリカの貿易を下支えすると言及している。

なお、アフリカ輸出入銀行は、汎(はん)アフリカ支払い決済システム(PAPSS、注)といった決済システムによって国境を越えた取引を合理化し、現地通貨での決済の促進を通して域内貿易の拡大を目指すとした。

(注)the Pan-African Payment and Settlement System。アフリカ輸出入銀行によって管理・運営されている金融統合システム。

(坂根咲花)

(アフリカ、南アフリカ共和国)

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