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米スタートアップ大型展示会「ディスラプト」開催、ジャパンパビリオンに10社が出展(米国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月14日 0時55分

米国テックメディア「テッククランチ」は10月28~30日、サンフランシスコのモスコーニセンターでスタートアップの大型展示会「ディスラプト」を開催した。主催者によると、35カ国から1万人以上が参加した。

ディスラプトは初期のスタートアップ企業、投資家、専門家が交流できる場で、選ばれたスタートアップ企業によるピッチイベント、ブース展示などが会場に設けられている。また、宇宙開発、起業家支援、スタートアップのピッチ、フィンテック、SaaS(注1)、人工知能(AI)の6つのステージが会場内に設けられ、パネルディスカッションや対話型ワークショップが展開された。

ジェトロは2023年(2023年9月28日記事参照)に引き続き、日系スタートアップ出展を支援するジャパンパビリオンを設置した。出展した10社(注2)は28日にイベント「ショーケース」に登壇し、自社技術をアピールした。出展したスタートアップにヒアリングしたところ、参加目的は資金調達、顧客の発掘が中心だった。

写真 日系スタートアップによる登壇の様子(ジェトロ撮影)

日系スタートアップによる登壇の様子(ジェトロ撮影)

韓国、中央アジア、ウクライナ、パキスタン、香港など国・地域別ブースや、ヘルステック分野のブースも活況を呈していた。出展企業には、AIを活用して進学や就職のキャリア相談をパーソナライズするアプリ開発企業(dabbl)や、自走可能な薄いバッテリーロボットが電気自動車(EV)の充電を行う省スペースかつ低コストで設置可能な充電ステーションシステムを開発した企業(KOLBEV)、元アリババ社員による南米の縫製工場と米国ブランドなどをつなぐプラットフォームを開発した企業(yumari)、AIを駆使し靴のデザインから3Dプリントによる製造まで行う企業(HILOS)、ハイブリッドエンジン駆動のエアタクシーを開発する企業(PLANA)など、多様な業種の出展が見られた。

写真 展示会場の様子(ジェトロ撮影)

展示会場の様子(ジェトロ撮影)

イベントの目玉であるピッチコンテストでは、世界中から数千を超える応募に勝ち残った20社が登壇した。優勝はサルバヘルス(Salva Health、本社:コロンビア)で、発展途上国での乳がん死亡率の高さに対処するため、AIを用いた低コストでポータブルな乳がん検査機器を開発した。準優勝はゲッコーマテリアルズ(geCKo Materials、本社:米国カリフォルニア州)で、ヤモリの足の粘着性を応用し、さまざまな表面に簡単に粘着・剥がすことができる乾式接着素材を開発した。この技術は、ロボティクス、半導体産業、自動車産業の製造現場での応用が期待されている。

(注1)Software as a Service。サービスとしてのソフトウエアで、インターネットを通じて提供されるソフトウエアを利用者がサービスとして使う形態のビジネス。

(注2)サードブレインファイナルエイムジテラミラーミイテトラトーキョーブランクAIニューワンドメモリーラボクレイテクノロジーズワールドマッチャ

(松井美樹)

(米国)

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