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「地方からユニコーンを」、沖縄発スタートアップを官民双方が後押し(沖縄)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月30日 0時30分

J-Startup(注1)地域版として、2023年12月に「J-Startup OKINAWA」(注2)が新たに発足した。第1回選定企業を選出したJ-Startup OKINAWA事務局は2024年9月18日、那覇市にあるスタートアップ支援施設「Startup Lab Lagoon Naha」で記念式典を実施した。同イベントには、沖縄県内からJ-Startup OKINAWAに選定されたスタートアップ5社に加えて、県内外の投資・金融機関、スタートアップ支援機関など約130人が出席した。関係機関によるスタートアップ支援の取り組みや連携強化について説明があったほか、選定された企業5社によるピッチが行われた。

写真 会場となったStartup Lab Lagoon Nahaでのピッチの様子(ジェトロ撮影)

会場となったStartup Lab Lagoon Nahaでのピッチの様子(ジェトロ撮影)

選定された5社は次のとおり。

EF Polymer(EFポリマー):世界初の有機吸水ポリマーで、世界の干ばつなど水問題の解決を目指す。
HelloWorld(ハローワールド):日本に住む外国人の自宅でホームステイを行う「まちなか留学」、海外の学校とオンラインで国際交流を行う“World Classroom”といったサービスを展開。
Alpaca.Lab(アルパカラボ):運転代行配車アプリ「エアクル」を全国で展開。
LiLz(リルズ):機械学習とIoT(モノのインターネット)の技術の融合により、建設現場やプラント施設などでの遠隔による点検・管理サービスを提供。
Payke(ペイク):訪日外国人向けショッピングサポートアプリ「Payke」の開発・運営。

写真 2024年度J-Startup Okinawaに選定された5社(ジェトロ撮影)

2024年度J-Startup Okinawaに選定された5社(ジェトロ撮影)

資金調達に関する地方起業家の情報格差をなくす

同イベントと併催して、地方スタートアップの資金調達や起業相談に特化した民間主導の連携プラットフォーム「Ryukyu Startup Runway」の発足式も行われた。運営は、参画する金融機関が幹事会社を1年交代で担当する。2024年度の幹事会社であるフォーシーズの豊里健一郎代表取締役は、「地方からユニコーン企業を作る」を目標に、県内外のベンチャーキャピタル(VC)・金融機関に関わる情報をプラットフォームに集約することで、より早く、簡単に、質の高い情報をスタートアップに提供し、地方起業家の感じる資金調達へのハードルを下げることを狙う。また、VC・金融機関に対しても、ナレッジ共有や共同出資に結び付く場を提供し、双方がメリットを感じられるエコシステム形成を目指す。同氏は「沖縄発スタートアップの資金調達額や資金調達企業数が増加傾向にある一方、その半数は県外VCや金融機関など県外資本に支えられ、他地域に比べてシード・アーリー期からの脱却に苦慮している」という現状の課題を指摘する。また、この課題に対して、地方のスタートアップとVC・金融機関の距離感を縮めることの重要性を強調した。

(注1)経済産業省が2018年から開始したスタートアップ企業の育成支援プログラム。世界で戦い、勝てるスタートアップ企業を生み出し、革新的な技術やビジネスモデルで世界に新しい価値を提供することを目的とする。

(注2)内閣府沖縄総合事務局経済産業部および沖縄県商工労働部の共同事務局において運営。沖縄地域から全国・世界へはばたく有望なスタートアップを選定・支援するとともに、沖縄のスタートアップエコシステム強化を目指す。

(高濱凌)

(沖縄)

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