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アフリカ向けキャラクター商談会、ジェトロが開催、市場拡大もライセンスビジネスには障壁(アフリカ、エジプト、モロッコ、チュニジア、コートジボワール、日本)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月3日 0時0分

ジェトロは7月29日~8月26日の会期で、アフリカでキャラクタービジネスの展開を目指す日本企業と現地バイヤーとのオンライン商談会を開催した。ジェトロのオンライン・カタログサイト「Japan Street」を活用したもので、エジプト、モロッコ、チュジニア、コートジボワールから計5社のバイヤーが参加し、12社の日本企業と20件のマッチングが実現した。

アフリカでは近年、インターネットやスマートフォンの普及に伴うストリーミングサイトの利用拡大により、コンテンツ市場が成長している。特に日本のアニメや漫画は若年層を中心に人気を集めており、マニア層も増加している。アフリカ各地で毎年のように関連イベントが開催されるなど、日本のサブカルチャーの人気は拡大している。一方、関連グッズの種類についてはいまだ限定的で、市場としてさらなる成長が見込まれる。

今回の商談会では、自社製品や広報活動における日本のアニメキャラクターの活用や、現地アニメ・漫画ファンに向けた店舗やECサイトでの取り扱いグッズの拡大を目指すバイヤーの参加が多く見られた。バイヤー側は、これまで欧州などさまざまな国を経由してコストがかさんでいたが、日本企業と直接取引をすることで適正価格の販売につなげられることに期待を寄せていた。そのほか、自社でのグッズ製作を視野に入れるバイヤーや、アニメの制作パートナーを探しているというバイヤーの参加もあった。

もっとも、今回の商談会を通じて、アフリカでのライセンスビジネスの難しさも顕在化した。アフリカ側は、キャラクターIP(注1)の取り扱いが初めてのバイヤーが多く、日本側からは、取り扱いに慣れているバイヤーを望む声が聞かれた。アニメなどを制作する日本企業は必ずしも商品化権を有しておらず、製作委員会(注2)を通して分散された権利となっており、バイヤーがIPの取り扱いに不慣れな場合は敷居も高くなることが懸念される。また、一部の国では、ロイヤルティーでの国外送金が中央銀行により規制されており、ビジネスが困難な状況との指摘もあった。

(注1)Intellectual Property(知的財産)。アニメや漫画で登場するキャラクターの著作権や商標、特許などを指す。

(注2)アニメなどのコンテンツ制作で、資金調達のために組織される任意組合。制作に携わるさまざまな企業が分散して投資を行い、その出資比率に応じて商品化権を含む販売窓口権が分配される。

(梶原大夢、堀内隼玖)

(アフリカ、エジプト、モロッコ、チュニジア、コートジボワール、日本)

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