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ヨルダンで議会選挙、イスラム主義勢力が躍進(ヨルダン)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月24日 0時45分

ヨルダンの国営ペトラ通信で9月14日、議会選挙(9月10日実施)の結果が発表された。報道によると、投票率は32.25%にとどまったが、2020年に行われた前回選挙の29.9%を上回った。

ヨルダンはイスラエルと国境を接し、パレスチナ系住民も多いことから、パレスチナ自治区ガザでの紛争の影響が注目されていた。第1党となったのはイスラム行動戦線(IAF)で、定数138のうち31議席を獲得した(選挙前の議席数は10)。IAFはイスラム主義勢力のムスリム同胞団系の政党で、「イスラムで国家を守る」とうたい、ハマス支持を公言している。ムスリム同胞団はエジプトなどでは危険視され、活動を認められていない。

ヨルダン国会の権限は限定的で、内閣の任命権や議会の解散権など、ほとんどの政治権力は国王が持つ。今回の選挙は政治の近代化を目指して2022年制定された改定選挙法の下で初めて実施された国政選挙だ。ロイター通信によると、新法の下、女性議員の定数引き上げ(15議席から18議席)、被選挙権を持つ年齢の引き下げ(30歳から25歳)、認可政党への議席の直接割り当てなどが実施されたが、地方や少数部族が優遇される選挙制度は維持された。

(塩川裕子)

(ヨルダン)

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