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1~9月の貿易額、前年同期比で輸出入ともプラス成長(中国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年10月23日 1時0分

添付資料PDFファイル(171 KB)

中国海関総署の10月14日の発表によると、2024年1~9月の貿易総額は前年同期比3.4%増の4兆5,458億ドル、うち輸出額は4.3%増の2兆6,177億ドル、輸入額は2.2%増の1兆9,282億ドルとなった(注1)。

1~9月の貿易額を中国の主要な貿易相手国・地域別にドルベースでみると、輸出では、最大の相手先であるASEAN向けが前年同期比10.2%増で、2位のEUと3位の米国向けがそれぞれ0.9%増、2.8%増となった。輸入では、2位のEUが3.9%減だったが、1位のASEANと3位の中南米はそれぞれ3.6%増、3.4%増となった(添付資料表参照)。一方、日本との貿易は輸出、輸入がそれぞれ5.7%減、4.2%減だった。

主要品目別では、輸出は、船舶が前年同期比81.6%増と大幅に増加したほか、自動車(シャーシを含む)と集積回路がそれぞれ20.7%増、19.8%増となった。他方、レアアース(40.4%減)、穀物(16.2%減)、陶磁器(15.8%減)、肥料(13.7%減)が2桁減だった。輸入では、自動データ処理機械(PCなど)およびその部品が60.9%増となったほか、ハイテク製品(注2)が11.9%増、集積回路が11.4%増と増加した。レアアース(28.1%減)、食用植物油(30.0%減)、肉類(20.2%減)は2割以上の減少となった。

海関総署は10月14日の記者会見で、第3四半期までの貿易が増加した要因として、需要面では世界経済の安定や外需の回復が中国の輸出に有利となり、供給面では中国の新たな質の生産力の発展が加速し、製造業のハイエンド化、スマート化、グリーン化の流れにより、中国製品がより広く支持されるようになってきたと解説した。また、第4四半期の見通しについては、貿易環境がさらに複雑な様相を呈していると指摘しつつも、広大な市場といったプラス要素や政府による経済政策などの効果などにより、引き続き安定的に(輸入は)成長するとした。また、800社以上の主要輸出企業に調査したところ、69%が第4四半期の輸出を維持または増加させると回答しており、輸出にも強い期待感を示した。

対外経済貿易大学中国WTO研究院の屠新泉院長は、1~9月の貿易について、中国の国際貿易競争力は全面的に向上しているとした上で、競争力は高度に完備した製造業サプライチェーンや、巨大な規模の経済の効果と技術の急速な進歩によるものと分析した(「央視網」10月15日)。

(注1)1~9月の貿易を人民元建てでみると、貿易総額が前年同期比5.3%増の32兆3,252億元(約646兆5,036億円、1元=約20円)で、海関総署の記者会見において第1~3四半期で初めて32兆元を突破したと発表された。輸出額は6.2%増の18兆6,147億元、輸入額は4.1%増の13兆7,104億元となった。

(注2)対象品目は中国税関総署が2024年3月7日に公布した海関統計速報輸入重点商品目録を参照。

(蔣春霞)

(中国)

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