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医薬品衛生登録の緊急輸入措置を廃止(メキシコ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月20日 0時0分

メキシコ保健省は9月11日付官報で省令を発し、治療に必要な医薬品をメキシコの衛生登録がなくとも緊急に輸入することを認めていた措置を廃止した。同措置は新型コロナ禍に導入されていたもの。

保健省による2020年11月18日付官報公布の省令では、新型コロナ対策の一環として、特定の国で承認・登録を受けた医薬品や医療機器のメキシコにおける衛生登録(薬事登録)手続きを迅速化した(2020年11月25日記事参照)。今回の省令によって廃止されたのは医薬品に係る仕組みで、これまではメキシコの公的医療機関(注1)が当該医薬品を輸入したいと申請した場合に限り、メキシコの衛生登録がなくとも輸入が可能となり、輸入通関後5営業日以内に連邦衛生リスク対策委員会(COFEPRIS)に登録申請を行うことが定められていた。

日本がメキシコの同制度を活用する場合は、日本は2014年7月にPIC/S(注2)に加盟していることから、メキシコの同制度で述べている「特定国での承認・登録を受けた医薬品」の条件を満たし、上述の仕組みを使うことは制度的には可能だった。ただし、特定の公的医療機関からの特定の医薬品を使用したいという申請がなければ制度自体が機能しないことから、利用にはハードルが高かった。

(注1)社会保険庁(IMSS)、公務員社会保険庁(ISSSTE)、メキシコ石油公社(PEMEX)、福祉保健機構(INSABI)、国防省(SEDENA)、海運省(SEMAR)、国家衛生研究・高度専門病院調整委員会(CCINSHAE)が持つ病院。

(注2)医薬品査察協定および医薬品査察共同スキーム(Pharmaceutical Inspection Convention and Pharmaceutical Inspection Co-operation Scheme)の略称。医薬品査察当局間の協力組織。

(中島伸浩)

(メキシコ)

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