第13回ホーチミン部品調達展示商談会、ジェトロなどが開催（ベトナム、日本）

ジェトロは10月2日から4日にかけて、ベトナムのホーチミン市内で、ともに同市の貿易投資促進センター（ITPC）、裾野産業発展センター（CSID）との共催で、「第13回ホーチミン部品調達展示商談会」を開催した（注）。この商談会は、ベトナム最大級の工作機械と金属加工見本市の「METALEX Vietnam 2024」と併催で行われた。METALEX Vietnamへの来場者は3日間で延べ約1万2,400人だった。

開会式に出席したホーチミン市人民委員会のボー・バン・ホアン副委員長は「日本企業とのつながりはベトナム企業にとって、生産能力を高め、グローバルサプライチェーンにより深く参入するための貴重な機会となっている」と述べ、商談会開催の重要性を強調した。

今回の展示商談会には、ベトナム企業から調達を推進する進出日系企業18社、日系企業への部品供給や受託加工を目指すベトナム企業20社の計38社が出展し、3日間で合計1,600件以上の商談が実施された。出展した日系企業からは、「供給先がなく困っていた部品の加工メーカーを見つけることができた」「ベトナム企業だけでなく、想定より多くの日系企業と交流ができたことも良かった」と、商談機会を評価する声が多く聞かれた。また、商談の翌日に早速、工場見学が実施されたという事例もあった。一方、ベトナム企業からの調達では、価格面がネックとなることもあり、中国からの移管が加速している中、ベトナム国内のコスト競争力に課題があるとの指摘も聞かれた。

今回、METALEX Vietnamへの出展社数は11カ国・地域から202社で、前年の300社から約100社減少しており、全体的に規模が縮小された。出展した日系企業からも、出展企業数や来場客数がやや物足りないとの意見が一定数あった。

なお、ジェトロでは同展示商談会に合わせ、日系企業への部品供給元となり得るベトナム南部の地場企業を掲載した「ベトナム有望企業 南部ベトナム編 第15版（全文）」と、ベトナム地場企業がカバーしきれない分野を扱う「ベトナム南部 日系・外資サプライヤーリスト（2024年10月）」を更新した。

第13回ホーチミン部品調達展示商談会の様子（ジェトロ撮影）

（注）日系企業の現地調達率向上とベトナムの裾野産業育成を目的に、2003年の日本、ベトナム両政府の合意に基づき、ハノイ市と南部ホーチミン市で交互に部品調達展示商談会を毎年開催している。過去の商談会事業やジェトロのベトナム裾野産業育成の取り組みは「ベトナム裾野産業「優良企業」」に掲載している。

（二神直毅）

（ベトナム、日本）