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ハシナ首相が辞任、軍主導で暫定政権発足へ(バングラデシュ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年8月6日 14時15分

バングラデシュのシェイク・ハシナ首相が8月5日に辞任した。同国では7月に公務員採用の特別優遇枠のクオータ制の改革を要求する学生デモ隊と治安部隊の大規模な衝突が発生。8月に入って学生を中心とした抗議活動が再燃し、ハシナ首相の退陣を要求していた。現地メディアは、ハシナ首相が妹のシェイク・レハナ氏とともにインドへ出国したと伝えており、2009年から継続したハシナ政権は終焉(しゅうえん)した。当面は軍主導の暫定政権が事態の収束を担う。

ハシナ首相が辞任する前は、政府が4日午後6時以降の無期限の外出禁止令を発出。軍や警察が路上で検問に当たり、厳しい取り締まりを行っていたものの、5日も抗議活動は拡大していた。5日午前中にブロードバンドのインターネット接続が遮断され、午後2時前に復旧した際には、ハシナ首相が辞任するという情報がフェイスブックなどでも拡散され始めた。午後4時からワカル・ウズ・ザマン陸軍参謀長が会見し、ハシナ首相の辞任と速やかに暫定政権を発足させることを正式に発表した。

各種現地メディアは、市民が路上に繰り出し、暫定政権が築かれることを歓迎する様子を伝えている。また、これまで政権与党だったアワミ連盟の関係者の自宅・施設や車両、警察署が襲撃されるなどの暴動が発生したことも伝えている。報道では、軍は6日午前0時~午前6時は外出禁止としているが、その後は政府機関、教育施設、民間企業なども操業は可能と明らかにしている。

空港の一時閉鎖で出国に影響

現地の日本企業関係者の間でも、ハシナ首相が辞任して国外逃亡するという事態の急展開に動揺が広がっている。治安悪化に対する懸念もあり、8月6日は在宅勤務や休業により状況を判断すると答える企業も少なくない。一部企業の間では、現地代表や管理職を除き、一部の国外退避を進める例も出ているが、ハズラット・シャージャラル国際空港(ダッカ国際空港)が5日夕方~深夜の6時間、一時的に閉鎖され、出国に影響を及ぼした。今後も治安悪化や混乱した状況が続く可能性があり、在留者は大規模集会などが開かれている場所に近づかないなどの安全対策を徹底する必要がある。

(安藤裕二)

(バングラデシュ)

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