1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

海南省、2025年までにNEV保有比率を20%へ(中国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月11日 0時15分

中国の海南省政府は6月3日、「海南省の大気レベルの持続的な改善に向けた実施プラン(2024~2025年)」を発表した。国務院は2023年12月7日、「空気の質を継続的に改善するための行動計画に関する通知」(国発[2023]24号)を発表しており(2023年12月20日記事参照)、同実施プランは国務院通知の実行のため、海南省内での新エネルギー自動車(NEV)のさらなる普及と利用拡大を推進し、2025 年までにNEV の比率を全省の自動車保有台数の20%に引き上げるよう提唱した。

プランでは、ガソリン車の保有台数を制限し、希薄燃焼技術(注1)を採用したガス燃料貨物車の廃止を加速するとした。一方で、2025年までに公共サービス分野の新規導入車両と更新車両の100%をNEVとする。具体的には公用車、バス、タクシー、観光タクシー、カーシェアリングなどの車両は100%NEVを目指すとした(特殊用途車両を除く)。そのほか、軽貨物の配送、都市清掃、ネット配車サービス、ツアーバスなどの社会事業分野でNEV導入を加速し、省内の自動車保有台数に占めるNEV比率を20%まで引き上げる。また、近距離貨物輸送には封鎖型ベルトコンベア通路(注2)またはNEVの優先利用を提案した。このほか、NEV利用のためのインフラ設備として、充電インフラ施設の建設も加速させる。2025年までに省内の電気自動車(EV)数2.5台に対し、充電スタンド数1基以上の比率を目指す。全ての高速道路のサービスエリア内に急速充電ステーションを設置し、充電や電池交換インフラをおおむね完備する目標を掲げた。

海南省工業信息化庁によると、2024年4月末までに全省の自動車保有台数は合計204 万5,000 台に達し、うちNEVは32万8,000台で、全体の16.04%を占めている。また、2024年1~4月のNEV新規登録は3万5,600台で、新規登録車全体の52.59%まで拡大したという(「海南日報」、5月11日)。

(注1)ガソリンと空気の混合率を薄くして燃費を良くする技術。排気ガス中に呼吸器疾患や光化学スモッグ、酸性雨などを引き起こすNOx(窒素酸化物)が多く含まれるといった欠点がある。

(注2)封鎖された空間で長いベルトが回転することで、物体を一定方向へ運搬する搬送装置。海南省で建設が進められている。

(高文寧)

(中国)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください