スリランカ財務省、自動車やバイクなどの物品税率を改正(スリランカ)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年1月22日 0時5分
スリランカ財務省は1月10日、自動車やバイク、飲料やたばこなどにかかる物品税(Excise Duty)率の改正を発表した。スリランカでは、税制の変更が自動車市場に大きな影響を与えてきており(2022年3月31日付地域・分析レポート参照)、2024年12月から2025年2月にかけて進められている自動車やバイクの輸入再開(2024年12月23日記事参照)への影響が注目される。
自動車やバイクにかかる物品税率は、排気量や動力源、車齢や原動機の出力によって異なり、例えば次のように課税される。
車齢3年以内の1490ccのガソリン車(HSコード:8703.22.50):663万500スリランカ・ルピー(約351万円、1スリランカ・ルピー=約0.53円)
車齢3年以内の2490ccのガソリン車(HSコード:8703.23.70):2,104万500スリランカ・ルピー
車齢3年以内の1490ccのハイブリッド車(HSコード:8703.40.35)およびプラグインハイブリッド車(HSコード:8703.60.35):514万500スリランカ・ルピー
出力が110キロワット(kW)の電気自動車(HSコード:8703.80.33):車齢1年以内で199万1,000スリランカ・ルピー、車齢1年から3年以内で332万2,000スリランカ・ルピー
車齢3年以内の124ccのバイク(HSコード:8711.20.10):17万3,600スリランカ・ルピー
車齢3年以内の249ccのバイク(HSコード:8711.20.30):51万450スリランカ・ルピー
車齢3年以内の1kWの電動バイク(HSコード:8711.60.10):9,050スリランカ・ルピー
また、所管する産業の大臣が推奨する、スリランカ国内で付加価値を付けた新部品を使い(自動車で20%以上、バイクで25%以上)、現地で組み立てまたは製造した車両は、付加価値の割合や車齢、動力源に応じて物品税が減免される。
なお通常は、乗用車を輸入する際には20%の関税と18%の付加価値税(VAT、注)、バイクを輸入する際には18%の付加価値税がかかり、さらに一定金額以上の乗用車には60~120%の奢侈(しゃし)税(Luxury Tax)がかかる。
(注)輸入品目に課せられるVATは、(輸入品目のCIFスリランカ・ルピー価格+輸入品目のCIFスリランカ・ルピー価格の10%+関税+物品税+港湾・空港開発税+Cess)×VAT税率によって課税される。計算式の詳細は、スリランカの関税制度を参照。
(大井裕貴)
(スリランカ)
外部リンク
- 米下院の中国特別委員長、恒久的正常貿易関係撤回法案をあらためて提出(中国、米国)
- 「EV義務化」廃止の米大統領令、専門家は不確実性による社会への影響を懸念(米国)
- イラン大統領がタジキスタンを公式訪問、官民で36件の協力文書に署名(ロシア・中央アジア・コーカサス、タジキスタン、イラン)
- 国家再生基金公社、レアアースプロジェクトに2億豪ドル支援(オーストラリア)
- EUの2024年の乗用車新車登録台数、前年からやや増加も、EV不振に懸念強まる(EU)
- トランプ米大統領、OECDの国際課税ルールからの離脱を発表(米国)
- 南ア鉄鋼最大手AMSA、一部事業を停止(南アフリカ共和国)
- スターマー英首相、ウクライナ訪問、100年にわたるパートナーシップに署名(英国、ウクライナ)
- 米NYで米最大規模の国際小売り展示会開催、AIの実用的なソリューションに注目(米国)
- トランプ米大統領就任に対する南ア国民の反応(米国、南アフリカ共和国)
この記事に関連するニュース
-
自家用車輸入、5年ぶり解禁=経済危機で停止、日本企業に好機―スリランカ
時事通信 / 2025年2月1日 15時46分
-
原付・バイクの輸出「全面禁止」に ロシア等向け制裁強化 戦争の道具になっていた!?しかし車はほぼ“手つかず”
乗りものニュース / 2025年1月15日 9時42分
-
トルコ、2025年追加関税の対象品目と税率を発表(トルコ、中国、アゼルバイジャン)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年1月14日 11時25分
-
付加価値税(VAT)を12%に引き上げ、対象は高級品目のみ(インドネシア)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年1月9日 11時25分
-
乗用車新車に「ユーロ6」対応を義務付け(ウクライナ)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年1月9日 9時55分
ランキング
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください