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クーリエによる小口輸入、サンプル輸入の条件を大幅緩和(アルゼンチン)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年1月14日 15時50分

アルゼンチン徴税・税関管理庁(ARCA)は2024年12月2日と2025年1月9日に一般決議5608/2024号一般決議5631/2025号を公布し、クーリエによる小口輸入やサンプル輸入の条件を緩和した。同じく12月2日に公布した政令1065/2024号により、少額の小口輸入については、関税や統計税など輸入時に課す諸税を免除した。

クーリエによる小口輸入についてはこれまで、個人や法人が非商業目的の商品を輸入する場合、同一の荷受人が受け取れる貨物の価額はFOB1,000ドル以下、重量50キロ以下、同一品目は3つまでで、年間5回まで輸入することができるというものだったが、今回の見直しにより、「FOB3,000ドル以下」にまで上限を拡大した。貨物の価額がFOB400ドル以下の場合は、関税、統計税を免除するとした。ただし、付加価値税、奢侈(しゃし)税は免除されない。

クーリエによるサンプル輸入についても、今回の見直しにより、「FOB3,000ドル以下」にまで上限を拡大したほか、回数制限、数量制限を撤廃した。

クーリエによる小口輸入やサンプル輸入は、中央銀行の外貨準備高の減少により、2022年に規制を強化していた。規制強化以前は、荷受人が受け取れる貨物の価額はFOB3,000ドル以下、重量50キロ以下、同一品目は3つまでで、年間5回まで輸入することができるという、今回の見直し後と似た条件だったが、注文を分割してFOB3,000ドルを超えないようにするなどの事例が後を絶たないとして、2022年5月に「1便当たりFOB3,000ドル以下」という条件を追加した。

その後、2022年9月には、同一の荷受人が受け取れる1便当たりの貨物の価額がFOB1,000ドル以下に引き下げた。ただし、中小零細企業に限っては、2022年11月に「1便当たりFOB3,000ドル以下」に条件を緩和した。

一連の規制緩和を受けて、インターネット小売り大手のメルカド・リブレは12月16日、国際通販サービスを開始した。アルゼンチンの消費者は、メルカド・リブレのプラットフォームを通じて、国外の出品者から商品を直接購入することができるようになった。インターネット・ニュース・サイト「インフォバエ」の12月17日付の記事によると、当面は米国の出品者に限られるが、今後、中国など他国からの出品者を増やしていくという。

(西澤裕介)

(アルゼンチン)

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