米道路交通安全局、歩行者保護の新安全車両基準案を発表(米国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月11日 11時50分
米国道路交通安全局(NHTSA)は9月9日、自動車との衝突による歩行者のリスクを低減させるための新たな連邦自動車安全基準(FMVSS)第228号「歩行者頭部保護」の規則案を発表した。
今回の規則案は、乗用車、小型トラック(ピックアップを含む)、スポーツ用多目的車(SUV)、クロスオーバー車、バンを含む多目的乗用車、車両総重量が4,536キログラム(1万ポンド)以下のバスに適用する。NHTSAは規則案を段階的な車両の性能向上に向けたプロセスの第1弾と位置づけ、歩行者保護に関する世界技術規則(GTR、注)第9号「歩行者安全」基準を採用。人の頭部とボンネットの衝突をシミュレーションする試験の手順や、頭部損傷のリスクを最小限に抑えるための性能要件などを盛り込んだ。
NHTSAによると、2022年に発生した歩行者の死亡事故の88%は単独車両の衝突によるもの。車両のフロント部分への衝突による死亡者数は、多目的乗用車(49%)が最も多く、次いで乗用車(37%)だった。NHTSAは今回の新基準により年間67人の命が救われると見積もっている。
NHTSAのソフィー・シュルマン副長官は「われわれは道路での死の危機に直面しており、歩行者のような被害を受けやすい道路利用者の間ではさらに深刻だ。2013年と2022年では歩行者の死亡者数は4,779人から7,522人に57%増加した。今回の規則案で車内外の人々を重傷や死亡から守るよう車両が設計されることとなる。われわれは、道路を誰にとってもより安全なものにし、弱い立場にある道路利用者の保護に役立てるよう、引き続き取り組んでいく」と述べた。
(注)自動車とその部品の安全性と環境レベルの向上や国際流通の円滑化を図るために、各国ごとに相違している自動車の安全性や環境の技術上の基準を世界的に調和させることを目的として、1998年に国連で採択された協定。
(大原典子)
(米国)
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