自動車買い替え推進政策、グリーン転換とリサイクルを促進（中国）

中国自動車流通協会（CADA）は12月11日、自動車の買い替え推進政策の効果についての政策分析を発表した。同協会は、自動車の買い替え・更新政策の徹底した実施により、2024年10月の自動車販売台数は前年同月比7％増の305万3,000台、そのうち新エネルギー車販売台数が49.6％増の143万台になったとした。また、商務部が各地方政府に対し、同政策補助金を有効に活用するよう指示し、各地で対象補助金が増額されていることについても言及した。そのほか、現在、中国国内の自動車保有台数は3億5,000万台を超えており、買い替え政策の実施によって保有車両の燃料効率が向上し、「双炭」政策（注）と経済社会におけるグリーン転換を推進しているとした。

自動車のリサイクルに関しては、同買い替え政策が発表されて以来、政府認可済みの廃棄自動車解体企業の操業が徐々に活発化しているとした。現在、中国国内には廃棄自動車リサイクル企業が1,700社あり、その4分の3以上が廃棄新エネルギー車の正式な解体手順を心得ている。2024年以降、廃棄自動車のリサイクル台数は急速に増加しており、2024年1～9月では前年同期比48.8％増の496万7,000台となった。通年では600万台の廃棄自動車が認可企業により解体・リサイクルされると予測されている。

商務部によると、2024年12月9日までに、全国の自動車買い替え台数は500万台に達した。内訳は、廃車による買い替えが244万台以上、補助対象外乗用車の廃棄・買い替え、または下取りによる買い替えが259万台以上だった。

（注）カーボンピークアウトとカーボンニュートラルを合わせた総称で、2030年までにカーボンピークアウト、2060年までにカーボンニュートラル達成に向かう行動計画を指す。

（高橋大輔）

（中国）