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スウェーデンの欧州議会選挙は社会民主党が勝利、左派政党の台頭も(スウェーデン、EU)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月18日 0時45分

スウェーデンの欧州議会選挙が6月9日に実施され、21議席を争った結果、社会民主党〔Socialdemokraterna, S、欧州議会所属政党:社会・民主主義進歩連盟(S&D)〕が得票率24.8%(前回比1.3ポイント増)で勝利した。獲得議席数は5で、前回(2019年)の議席数を維持したかたちとなった。社会民主党は、ウクライナ支援やロシアへのエネルギー依存の回避、電気料金の引き下げや産業投資による経済活性化を掲げていた。

国政で連立政権を担う3党(2022年10月9日記事参照)のうち、穏健党〔Moderaterna, M、欧州議会所属政党:欧州人民党(EPP)〕は得票率17.6%で2位につけ4議席獲得。キリスト教民主党〔Kristdemokraterna, KD、欧州議会所属政党:欧州人民党(EPP)〕は得票率5.7%で1議席獲得、自由党〔Liberalerna, L、欧州議会所属政党:欧州刷新(Renew)〕は得票率4.4%で1議席獲得。3党合計の獲得議席数は6という結果になった。

今回特に注目されたのは、得票率13.8%で社会民主党、穏健党に次ぐ3位となり、3議席を獲得した左派の「緑の党(Miljöpartiet de gröna, MP)〔欧州議会所属政党:欧州緑の党・欧州自由同盟(Greens/EFA)〕」だ。気候変動対策の強化、社会的分断を引き起こす極右運動への反対のほか、動物や自然との連帯などを掲げている。一方で、圧倒的な勝利を収めると予測されていた右派のスウェーデン民主党〔Sverigedemokraterna, SD、欧州議会所属政党:欧州保守改革(ECR)〕は4位に陥落した。EUの官僚主義、中央集権化、汚職について否定的な立場を示し、EUへの資金提供削減を主張していた。

今回の投票率は53.4%で、前回から1.9ポイント減少した。欧州諸国で右極化が懸念される中、スウェーデンでは社会民主党、緑の党、左翼党〔欧州議会所属政党:欧州統一左派・北欧緑左派連盟(Left)〕が合わせて約50%の票を獲得し、中道党〔欧州議会所属政党:欧州刷新(Renew)〕も含めると約57%の票を獲得した。

(松丸晴香、篠崎美佐)

(スウェーデン、EU)

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