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トランプ氏に有罪評決、選挙への影響は未知数(米国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年5月31日 15時35分

米国ニューヨーク州最高裁判所の陪審員は5月30日、ドナルド・トランプ前大統領が2016年の大統領選挙時に行った不倫口止め料の不正会計処理などに関する34の罪状について、有罪と評決した。量刑は7月11日に言い渡される。大統領経験者が有罪評決を受けるのは史上初。

トランプ氏は自身のSNSでの投稿で「これは恥ずべき、腐敗した問題のある裁判官による不正な裁判だ。われわれは憲法のために闘う。この件はまだ終わっていない」として、控訴の意向を鮮明にしている。また「真の評決は、何が起きたか分かっている人々によって11月5日に行われる」として、11月の大統領選挙に向けて立候補を継続することを明示した。有罪の評決は立候補資格には影響しないとされる。7月に言い渡される量刑は、最も重い場合は4年間の禁錮刑となるが、トランプ氏に前科がないことなどから、執行猶予付きにとどまる可能性もある。トランプ氏の義理の娘で共和党全国委員会の共同委員長を務めるララ・トランプ氏はフォックス・ニュースのインタビューで、自宅軟禁によってトランプ氏が対面での選挙キャンペーンを実施できない場合は、バーチャル形式で行う考えを示した。

評決が選挙に与える影響は未知数だが、今回の事件はトランプ氏が大統領に在職中の2018年から世に知れ渡っていたことや、テレビなどで今回の裁判の様子が放映されなかったこと、別途訴追されている3件に比べて深刻度が低いことなどから、大きな影響を及ぼさないとみる向きがある(政治紙「ポリティコ」5月30日)。トランプ氏は今回の事件以外に、2020年の大統領選挙結果の転覆を試みた疑いで2件、機密文書の不正な保管の疑いで1件と、計3件で訴追を受けている。これらの評決が選挙前に行われるかは未定だ。

ジョー・バイデン大統領はX(旧Twitter)への投稿で「ドナルド・トランプをオーバルオフィス(注)に入らせない道はただ1つ、投票箱にある」として、自身への投票と寄付を呼びかけた。少なくとも、バイデン、トランプ両氏が合意した6月27日開催予定の第1回大統領候補者討論会には影響がないとみられ、両氏が当日どのような議論を展開するか注目される(2024年5月16日記事参照)。

ジェトロの特集ページ「2024年米国大統領選挙に向けての動き」では、大統領選挙に関する最新動向を随時紹介している。

(注)ホワイトハウスの大統領執務室。

(磯部真一)

(米国)

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