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サリバン米補佐官、中国の習国家主席と会談、対話維持確認も不公正慣行に懸念表明(米国、中国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月2日 14時15分

米国のジェイク・サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は8月27~29日に中国を訪問し、習近平国家主席王毅・共産党中央政治局委員兼外交部長張又侠・中央軍事委員会副主席と会談を行った。

ホワイトハウスの発表によると、8月29日に行われた習国家主席との会談で、両者は、2023年11月の米中首脳会談(2023年11月16日記事11月17日記事参照)で合意した違法薬物対策や人工知能(AI)の安全性確保に関する連携、軍事対話の実施に関して協議した。また、両者は台湾海峡問題やウクライナ情勢、南シナ海情勢についても協議した。今後数週間以内にジョー・バイデン大統領と習国家主席が電話会談を行う予定だとしたほか、米中両国がオープンなコミュニケーションラインを維持する継続的な努力を確認した。

サリバン補佐官は同日、北京市内で記者会見を行い、「米中両国がどこまで前進し、やるべきこととして何が残っているのか、両国が直面する困難な問題や意見の相違をどのように責任を持って管理するのかを確認した」「これはまさに実務訪問(working visit)だった」と、今回の訪中を振り返った。また、各会談では米国側の考えを率直に伝えたと述べ、具体的には「中国の不公正な貿易政策と非市場的経済慣行について継続的な懸念を表明した」「貿易や投資を過度に制限することなく、米国の先端技術が米国の国家安全保障を損なうために利用されるのを防ぐに必要な行動をとり続ける」と強調した。

サリバン補佐官は記者会見で先端技術を巡る問題に関してどのような話し合いが行われたのかとの記者の問いに対して、サプライチェーンのデカップリング(分断)ではなく、デリスキング(リスク軽減)を企図した「スモールヤード・ハイフェンス」の規制方針(注)を説明しつつ、中国側がこれまでに講じた措置が西側のビジネスやサプライチェーンに与えた影響について懸念を表明したと答えた。

また、サリバン補佐官は、対面での米中首脳会談の実施可能性について記者から問われたのに対し、両首脳が2024年11月のAPEC首脳会談(11月10~16日、ペルー)とG20サミット(11月18~19日、ブラジル)に参加する可能性が高いとして、「両首脳が参加するのであれば、会談する機会を持つのは当然のことだろう」と述べ、首脳会談の実施を示唆した。

(注)安全保障上の観点で重要な技術分野に的を絞って厳格な管理を行う方針。

(葛西泰介)

(米国、中国)

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