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7月のインフレ率は3.54%に鈍化、インフレターゲット下回る(インド)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年8月19日 0時50分

添付資料PDFファイル(268 KB)

インド統計・計画実行省(MoSPI)が8月12日に発表した2024年7月の全国ベースの消費者物価指数(CPI、注1)は192.9ポイント(速報値)で、前年同月比3.54%上昇した。同5.08%だった6月から伸びが鈍化し、インド準備銀行(RBI、中央銀行)のインフレ率の目標値である4%を下回った。RBIは中期目標値を4%±2%と設定しており、2023年9月以降、この許容範囲内で推移している(添付資料図参照)。

品目別でみると、消費者物価の半分近くの比重を占める食品のインフレ率(注2)が前年同月比5.42%と、前月の9.36%から大きく低下した。食品のインフレ率は2023年7月に大きく上昇していたことから、今回のインフレ率の鈍化はベース効果によるものとみられる。とりわけ野菜の上昇率は6.83%と、前月の29.32%から大きく低下した。なお、地域別の全品目のインフレ率は都市部で2.98%、農村部4.10%だった。

現地報道によると、今回のCPIの結果は、インフレ抑制について繰り返し言及しているRBIにとって安心材料となり、今後の政策金利の引き下げ検討にとっての追い風となるとの声が聞かれている(「タイムズ・オブ・インディア」紙、「インディア・トゥデイ」紙8月12日)。

(注1)全国ベースのCPIは基準年の2012年を100とし、農村部と都市部の各CPIを加重平均したもの。

(注2)ここでは、CFPI(消費者食品物価指数)のインフレ率を記載。

(篠田正大)

(インド)

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