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ハマスのイスラエル攻撃から1年、国連グテーレス事務総長「今こそ人質を解放する時」(イスラエル、パレスチナ、レバノン、イラン、米国、カタール、エジプト、世界)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年10月7日 15時15分

ハマスによるイスラエル攻撃から10月7日で1年が経過した。テルアビブ大学付属国家安全保障研究所(INSS)によると、10月6日現在、パレスチナ自治区ガザ地区で拘束されているイスラエル人の人質は、死亡したとみられる35人を含め101人となっている。イスラエル側の死者は1,697人で、負傷者は1万9,019人となった。一方、ガザ地区での死者数は4万1,825人となり、負傷者数は9万6,910人。

米国、カタール、エジプトの仲介の下、イスラエルとハマスの停戦交渉は行われてきたが、いまだ合意には至っていない。イスラエル国防軍(IDF)は、ガザにおいて引き続き空爆や地上作戦を行っている。

また、イスラエル首相府によると、イスラエルは9月17日に北部住民の安全な帰還を戦争目標に追加し、ヒズボラへの攻撃を激化させている。IDFは9月27日にレバノンの首都ベイルートで空爆を行い、ヒズボラ指導者のハッサン・ナスララ師が死亡した(2024年9月30日記事参照)。IDFは10月1日にレバノン南部で地上作成を開始し、INSSによると、レバノンの死者は10月6日現在で2,036人に上っている。

ハマスのイスマイル・ハニヤ政治局長(2024年8月1日記事参照)やヒズボラ指導者のナスララ師らの死亡、およびパレスチナやレバノンでの犯罪に対する報復措置として、イランは10月1日夜に約200発のミサイルをイスラエルに向けて発射した(2024年10月3日記事参照)。イスラエルはイランへの対抗措置の対象や規模を検討しており、「タイムズ・オブ・イスラエル」紙(10月5日)によると、それらは「深刻かつ重大」なものになるとしている。ホワイトハウスによると、米国のジョー・バイデン大統領は10月4日の記者会見で、「イスラエルはどのように攻撃するか結論を出しておらず、議論中だ。私なら、油田を攻撃する以外の選択肢を考えるだろう」と答えた。

国連のアントニオ・グテーレス事務総長は10月7日に声明を発表し、「1年前の恐ろしい攻撃に続く戦争は、ガザのパレスチナ人、そして今やレバノンの人々の生活を壊滅させ、深刻な人的苦痛を与え続けている」と指摘し、「今こそ、人質を解放する時で、銃を鎮める時で、この地域をのみ込んでいる苦しみを止める時で、平和、国際法、正義の時だ」と訴えた。

イスラエルとハマスの衝突の詳細についてはジェトロの特集を参照。

(中溝丘)

(イスラエル、パレスチナ、レバノン、イラン、米国、カタール、エジプト、世界)

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