米アップル、深セン市で応用研究実験室の運営開始(中国、米国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年10月21日 1時15分
中国の深セン市は10月11日、米アップルが前日の10日に「河套深港(深セン・香港)科学技術イノベーション協力区深セン園区」(注)内で、応用研究実験室の運営を開始したと発表した。
同市の発表によると、アップルはこの実験室を広東・香港・マカオグレーターベイエリア(粤港澳大湾区)研究開発センターと位置づけている。第1期プロジェクトの総建築面積は2万平方メートルで、主にハードウエア開発、スマート製造、現地サプライヤーとの共同研究開発業務を展開し、iPhone、iPad、Apple Vision Proなどの製品のテストと研究能力を強化する。同時に、同実験室は地元企業との協力関係を構築することを通じて、アップルの新製品の設計や、研究開発から中間テスト、生産までの産業チェーンを作り出すとしている。
アップルの発表では、同社は既に応用研究実験室に10億元(約210億円、1元=約21円)以上を投資しており、実験室の新施設増加に伴い、関連の投資がさらに拡大する見込みだという。
アップルの葛越副総裁兼大中華区董事総経理は「アップルが中国市場に深く関わり、中国で世界クラスの施設を拡大していることを誇りに思っている。われわれの中国チームはイノベーションを日々推進している。今回の投資は、私たちの取り組みをさらに強化し、ユーザーに世界トップクラスの製品を提供することにつながると考えている」と述べた。
(注)「河套深港(深セン・香港)科学技術イノベーション協力区」は、広東省・香港・マカオ政府が中国国家発展改革委員会と締結した「広東省・香港・マカオ関の協力と大湾区の建設を推進するための協議」に基づき、2023年9月7日に成立した協力区。深セン市福田区の南部と香港特別行政区北部の境に位置し、深セン園区と香港園区からなる。重点産業はバイオ医薬品、ビッグデータ、インテリジェントロボット、新材料など。
(梁梓園)
(中国、米国)
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