韓国政府、FTA拡大や経済安保強化を含めた通商政策ロードマップ発表（韓国）

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年8月30日 0時5分

韓国政府は8月22日、韓悳洙（ハン・ドクス）首相主宰の「第44回国政懸案関係長官会議」を開催し、過去2年間の通商政策の成果や今後の通商政策の方向性を盛り込んだ通商政策ロードマップを発表した。主要国が経済安全保障を名目に自国優先主義的な措置を強化している状況下で、「スーパー選挙イヤー」を迎えるとともに、地政学的な不確実性が高まるなど、グローバル通商秩序が著しく変化していると韓国政府ではみている。政府は、こうした状況に対応すべく、体系的かつ中長期的な視点で通商政策を推進する目的でロードマップを策定した。

ロードマップでは、「世界第1位の自由貿易協定（FTA）経済ラウンドの確保」「重要品目の供給網安定および経済安全保障強化」「主要4カ国との戦略的協力および通商懸案の集中的管理」「グローバルサウスと経済協力の裾野拡大」を柱とする政策推進課題を掲げている。具体的な内容は添付資料表のとおり。さらに、ロードマップでは、次の点にも言及している。

2025年APECの議長国であることをきっかけとして、グリーンやデジタル・人工知能（AI）などに関する新しいグローバル通商ルールの形成を主導していく
WTOなど多国間貿易秩序の正常化に貢献する
政府各部署が有機的に協業した通商政策推進体制を強化する

（橋爪直輝）

（韓国）

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