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水素展示会「European Hydrogen Week」にジャパンパビリオンを設置(ベルギー、日本、EU)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年12月3日 0時10分

欧州の水素利用を推進する業界団体ハイドロジェン・ヨーロッパ(Hydrogen Europe)は11月18~21日、ベルギー・ブリュッセルで「第3回European Hydrogen Week」を開催した。欧州委員会とクリーン水素共同実施機構(Clean Hydrogen Joint Undertaking:CHJU)との共催。水素バリューチェーン全体の関係者が一堂に会し、政策、ビジネス、技術、研究開発から資金調達などをテーマに、官民関係者による登壇セッションと展示会が行われた。

展示会は、欧州を中心にインド、アルジェリアなどの約220社・団体が出展。ジェトロは初めてジャパンパビリオンを設置し、15社・団体(注1)が水素サプライチェーンを「つくる」「はこぶ」「ためる」「つかう」「バリューチェーン全体」の観点から、各社の製品・技術・サービスをアピールした。出展企業からは「水素需要はスローダウンの傾向かと考えていたが、想定以上に新たなつながりがあり有意義だった。今後も情報収集やPR活動に力を入れたい」とのコメントがあった。来場者からは「日本の技術は高く特別で、長期的に連携していきたい」という声があった。

写真 ジャパンパビリオン。多くの来場者の関心を集めた(ジェトロ撮影)

ジャパンパビリオン。多くの来場者の関心を集めた(ジェトロ撮影)

登壇セッションは、ハイレベル政策会議とB2Bフォーラム、イノベーション・フォーラムの3本立て。日本から、経済産業省の木原晋一国際カーボンニュートラル政策統括調整官がハイレベル政策会議に登壇し、水素社会の実現に向けた日本の政策や日本企業と欧州企業との協業事例などを紹介した。各国との連携を強調したB2Bフォーラムでは、ジャパンパビリオン出展企業もプレゼンを行い、多くの来場者にアピールした。

欧州で水素プロジェクトが進展するなか、Hydrogen Europeの最高経営責任者(CEO)ジョルゴ・チャツィマルカキス氏は、EUが掲げる2030年の目標(注2)に向けプロジェクトを加速していく必要性に言及。欧州委員会の幹部も、国境を越えた水素社会の実現のための競争力の増強と、イノベーションをキーワードとした技術革新を訴求。CHJUの幹部からは、すでに多くの水素関連プロジェクトが達成されており、ユニコーンも増加しているなどの報告があった。パートナー国として選出されたインドの関係大臣は、2030年までにクリーン水素を500万トン生産する計画があり、水素関連のサプライチェーンの構築と必要な補助金制度を検討しているとコメントした。来場者は4日間で9,200人を超え、前回より1,000人以上増加した。

(注1)AGCケミカルズ・ヨーロッパ、旭化成、千代田化工建設、ENEOS、IHI、三菱商事、NGKヨーロッパ、プロテリアル、トーレ・インダストリーズ・ヨーロッパ、トヨタ・モーター・ヨーロッパ、ヤンマーエネルギーシステム、ヨコガワ・ヨーロッパ、エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、日本貿易保険(NEXI)。

(注2)グリーン水素の供給目標として、2030年までに最低でも100ギガワット(GW)相当のグリーン水素の電解槽を設置し、年間1,000万トンのグリーン水素の域内生産を掲げる。

(山田美雪、宮崎真里佳、塚本明莉、岡本啓)

(ベルギー、日本、EU)

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