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サムスン電子、半導体部門が5四半期ぶりに黒字転換(韓国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年5月1日 11時35分

添付資料PDFファイル(204 KB)

サムスン電子は4月30日、2024年第1四半期(1~3月)の業績(連結ベース)を発表した。2024年第1四半期の売上高は前年同期比13%増の71兆9,200億ウォン(約7兆9,112億円、1ウォン=約0.11円)、営業利益は約10.3倍の6兆6,100億ウォンと、大幅な業績改善となった。サムスン電子は「売上高は、スマートフォンのフラグシップモデル『ギャラクシーS24』の好調な販売とメモリ半導体の市況改善による販売価格上昇により増収となり、営業利益もIT市況の回復による高付加価値製品向けのメモリ需要拡大で大幅に伸びた」と評価した。特に、半導体事業を中心とするDS(Device Solutions)部門は2022年第4四半期以来の黒字を計上し、業績に貢献した(全社と部門別の売上高は添付資料表1、営業利益は添付資料表2参照)。第1四半期の部門別の業績は次のとおり。

(1)DX(Device eXperience)部門(家電、ITおよびモバイルなど)

MX(Mobile eXperience:無線通信機器部門)は、世界のスマートフォン市場が不振だったにもかかわらず、初の「AI(人工知能)フォン」の「ギャラクシーS24」の好調な販売により、増収増益となった。

VD(Visual Display)は、テレビ市場が需要期を過ぎたため、前期に比べ売上高は減少したが、75インチ以上の大型テレビの需要は堅調だった。

生活家電は、プレミアムエアコンなどの高付加価値家電の売上高の割合が上昇し、材料費などの原価構造の改善で収益性が向上した。

(2)DS(Device Solutions)部門(半導体など)

メモリは持続的な価格上昇に対する市場の期待感が高まり、全般的に需要が拡大した。このような中、HBM(High Bandwidth Memory)、DDR5(Double Data Rate 5)などの高付加価値製品の需要に対応し、質的成長を実現し、黒字に転換した。

システムLSI(大規模集積回路)は、主要顧客企業の新製品用SoC(System on Chip)、センサーなどの部品の供給が増加したが、パネル需要鈍化によるDDI(Display Driver IC)の販売減少で業績改善は予想を下回った。

ファウンドリは、顧客企業の在庫調整が続き、売上高の改善は遅れたが、効率的な工場運営を通じ、小幅ながら赤字額が縮小した。

(3)SDC(サムスンディスプレー)

中小型パネルについては、フレキシブルパネルは顧客企業のスマートフォン販売に適期対応し、リジッドパネルは販売基盤拡大で稼働率が改善したが、販売競争の激化で前期に比べ業績が悪化した。大型パネルは、需要期を過ぎ、市場が縮小したが、QD-OLED(量子ドット有機EL)モニターの新製品導入および顧客基盤強化により赤字額が縮小した。

(4)ハーマン・インターナショナル

季節的に需要期を過ぎたため、消費者向けオーディオの販売が鈍化し、前期に比べ減収減益になった。

サムスン電子は業績発表に合わせ、2024年第1四半期の設備投資の実績も発表した。それによると、第1四半期の設備投資総額は11兆3,000億ウォン、うち、DS部門9兆7,000億ウォン、ディスプレー1兆1,000億ウォンなどとなった。

(李海昌)

(韓国)

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