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英政府、インフラ開発遅延解消のための新組織を設立へ(英国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年10月21日 1時0分

英国政府は10月10日、インフラ開発の遅れに対処するため、新たに「国家インフラ・サービス変革局(NISTA)」を2025年までに設立することを発表した。

この組織は、インフラ戦略やプロジェクトの実行を一元的に管理し、長年続くインフラ整備の遅れに対応するとしている。これにより、インフラ整備の遅延が投資家の国際的な評価を低下させてきた状況を打破し、信頼を回復するとともに、経済の低成長サイクルから脱却することを目指す。NISTAは、政府に対して長期的なインフラ戦略を提言する「国家インフラ委員会(NIC)」と、インフラプロジェクト実現に向けた専門知識を持つ「インフラプロジェクト局(IPA)」を統合して設立される予定だ。

ダレン・ジョーンズ財務首席政務次官は同日の演説で、2025年春に今後10年間の国家インフラ計画を発表する意向を明らかにした。この計画では、交通やエネルギー、住宅といった経済基盤に関わるインフラ整備に対する政府のアプローチを概説するほか、初めて学校や病院などの社会インフラ計画も示される。NISTAは産業界と連携し、この戦略の策定と実施を支援することで、全国的なインフラ整備の効率化を推進する。

さらに、今期国会に提出予定の「計画・インフラ法案」(2024年7月18日記事参照)に言及し、主要インフラプロジェクトの認可プロセスを合理化・簡素化することで、インフラ整備を加速化させ、開発業者や地域社会により高い確実性を提供することができると述べている。

また、インフラ整備での民間投資動員の重要性を強調し、7月に設置方針が発表されたナショナル・ウエルス・ファンド(NWF、2024年7月18日記事参照)にも触れるとともに、英国全土で高いリターンを必ずしも得ていないとされる年金基金を統合することで、新たに80億ポンド(約1兆5,600億円、1ポンド=約195円)の生産性の高い投資を英国経済に振り向けることが可能とコメントしている。

(奈良陽一)

(英国)

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