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COP29で水素宣言発表、グリーン水素の生産拡大へ(アゼルバイジャン、日本、世界)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月21日 10時15分

アゼルバイジャンのバクーで開催されている国連気候変動枠組み条約第29回締約国会議(COP29、2024年11月12日記事参照)で11月15日、「COP29水素宣言」(COP29 Hydrogen Declaration)の立ち上げが発表された。

同宣言は「グリーンエネルギー、水素、グローバルエネルギー貯蔵、送電網に関するハイレベル円卓会議」で発表されたもので、グリーン水素(注)の生産量を現在の年間100万トンから大幅に増加させることと、化石燃料から現在生産されている年間9,600万トンの水素を削減することを目標とする。

また、同日には、アゼルバイジャン国内外の開発金融機関の代表らが「10ギガワット(GW)ライトハウス・イニシアチブ」への支援を表明した。同イニシアチブは、2030年までに新興市場や開発途上国での再生可能エネルギーによる100メガワット(MW)から1GW規模の水素プロジェクトを最終投資決定(FID)段階まで進めるための協力を促進することを目的としている。

日本の水素分野での取り組みに関しては、東京都の小池百合子知事が11月12~13日の日程でCOP29に出席し、市場形式として世界初となる「グリーン水素のトライアル取引」を2024年度中に実施する方針を発表した。また、都有地でのグリーン水素の製造拠点整備や、パイプラインを含む供給体制の構築に取り組む考えも示した。小池知事はCOP28にも参加しており、日本国内初の「水素取引所」を立ち上げる構想を発表していた(2023年12月14日記事参照)。

(注)一般的に、再生可能エネルギーによって生産した水素を指す。グリーン水素は生産過程で二酸化炭素(CO2)を排出しない。

(久保田夏帆)

(アゼルバイジャン、日本、世界)

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