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企業・メードインイタリー相、「一帯一路」離脱後初の訪中で自動車各社と会談(イタリア、中国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月18日 0時0分

イタリアのアドルフォ・ウルソ企業・メードインイタリー相が7月4日、中国を訪問した(プレスリリース、イタリア語)。イタリアが中国の「一帯一路」構想から離脱してから(2023年12月18日記事参照)、同国の閣僚が訪中するのは初めて。今回の訪中にはイタリア自動車工業会(ANFIA)のロベルト・ババソーリ会長も同行し、中国自動車メーカーの東風汽車、JAC(安徽江淮汽車)、奇瑞汽車のほか国有資本持ち株企業CCIGの代表と会談が行われた。CCIGはイタリアでの電動バスの生産に興味を示しているといわれている。また、ウルソ企業・メードインイタリー相は中国工業情報化部の金壮竜部長と会談し、両省間で産業協力についての覚書を締結することなどを取り決めた。

2日間の訪問中に、EUは中国製バッテリー式電気自動車(BEV)に対する暫定的な相殺関税措置の適用を開始した(2024年7月8日記事参照)。ウルソ企業・メードインイタリー相は、6月までは導入を推進する立場を表明していたが、今回の訪問では「関税は違反が行われた市場を修復するための手段だが、決して解決策ではない。われわれは交渉による解決を望んでいる」とトーンダウンした。さらに、最終日には「イタリアと中国の戦略的パートナーシップは新たに重要な局面を迎える。特にグリーンテクノロジーや、電動モビリティー、製薬など、欧州にとっても有用な分野を強化するのには最善の時だ」と友好関係を強調した。

報道では、7月末にジョルジャ・メローニ首相、夏以降にセルジオ・マッタレッラ大統領が訪中する可能性も示唆されている。ウルソ企業・メードインイタリー相は、訪中直後の7月7日付の「ラ・レプッブリカ」紙のインタビューでも「イタリアは優れたロジスティクス、受容的な市場、優れた研究・設計機関を擁する。また、ANFIAなど自動車業界団体も最大限の協力を表明している」と述べ、自動車産業の誘致に対して積極的な姿勢を改めて示した。また、国内生産台数を年間100万台に増強する目標を掲げるステランティスの投資に対して、前向きな兆候がないとして懸念を示している。ステランティスは、出資する中国リープモーターの生産工場をイタリアに設けるのではとささやかれたものの、ポーランドにしたと報じられている。

(平川容子)

(イタリア、中国)

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