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海外マリンテック企業3社を広島県・瀬戸内海にジェトロが招聘(広島、シンガポール、デンマーク)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年10月21日 0時30分

ジェトロは10月9~12日、広島県が主催した企業誘致イベントHi! HIROSHIMA Business Days 2024の開催に合わせ、シンガポールとデンマークのマリンテック(海運関係)企業3社を招聘(しょうへい)した。広島県と協力し、広島大学、広島商船高等専門学校などの教育・研究機関や、10社以上の県内外企業との交流を促進、約15件の個別商談を実施した。招聘した企業は次のとおり。

1. マリタイム・アーキテクチャー・スタジオ(MAST - Maritime Architecture Studio、本社:デンマーク):海上建築のデザイン会社。
2. ピクシス・マリタイム(Pyxis Maritime、本社:シンガポール):電気推進船(EV船)の事業化、独自のソフトウエア、エネルギー充電システムを開発する海運系スタートアップ。
3. シードリング(Seadling、本社:シンガポール):持続可能な海藻養殖の構築、ペットフードなどに活用可能な海藻原料の研究開発を行うスタートアップ。

また、瀬戸内海の大崎上島に拠点を有するITスタートアップのエクレクトと同社子会社のアイスティシと連携の上、島内の自然や人材の厚みを招聘企業に紹介した。両社は大崎上島でウェルビーイングに関する研究や事業展開を進めている。同島にある広島県立広島叡智学園では、アイスティシ代表の元中慎一氏と、デザインやまちづくりなどを手掛けるドッツ(DoTS)代表の谷口千春氏を登壇者に迎え、広島県庁で企業誘致を手掛ける八巻淳氏のファシリテーションの下、招聘企業や県内外の関係企業、学生を交え、瀬戸内の未来を考えるセッションを開催した。参加した学生から投げかけられた島の発展や地方創生に関する質問をきっかけに、所属や立場を超えて活発な議論が行われ、地元テレビ局でも報道されるなど、注目を集めた。日本への進出に関心が高い招聘企業3社からは、瀬戸内海でのビジネスの可能性や親和性を感じられたとのフィードバックがあったほか、招聘企業と商談した日本企業も「小さなステップからでも新たなプロジェクトを手掛けていきたい」といったコメントがあった。

写真 (左写真)広島叡智学園でのセッション、(右写真)地元企業との面談(ともにジェトロ撮影)

(左写真)広島叡智学園でのセッション、(右写真)地元企業との面談(ともにジェトロ撮影)

広島県は、人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)を活用した実証実験のフィールドの整備や、企業誘致の施策に力を入れており、既に国内180社以上の企業の誘致実績を持つ。今後は外国企業にも積極的に門戸を広げていきたいという考えから、今回のプロジェクトが組成された。プログラム後半には、招聘企業から具体的な投資インセンティブについての質問もあった。

写真 (左写真)大崎上島の神峰山からの瀬戸内の風景、(右写真)広島県の湯﨑英彦知事と招聘企業の集合写真(ともにジェトロ撮影)

(左写真)大崎上島の神峰山からの瀬戸内の風景、(右写真)広島県の湯﨑英彦知事と招聘企業の集合写真(ともにジェトロ撮影)

(松元郁実)

(広島、シンガポール、デンマーク)

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