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中国、2024年の経済成長率は5.0%、政府目標を達成(中国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年1月20日 15時50分

添付資料PDFファイル(144 KB)

中国国家統計局は1月17日、2024年の実質GDP成長率を5.0%と発表した。前年から0.3ポイント減速したが、政府目標の5.0%前後は達成した(添付資料図参照)。第4四半期(10~12月)は前年同期比5.4%と、第3四半期(7~9月)から0.8ポイント加速し、前期比では1.6%と第3四半期から0.7ポイント加速した。

通年の主要経済統計(添付資料表参照)をみると、消費(社会消費品小売総額)は前年比3.5%増(2023年は7.2%増)、うち商品小売額は3.2%増、飲食業収入は5.3%増だった。

商品小売額(注1)を業種別にみると、通信機器が前年比9.9%増となったほか、家電買い替え支援策の効果(2024年8月28日記事参照)もあって家電・音響機材が12.3%増と2桁増となった。

一方、自動車は、国内販売台数が前年より増加したものの(2025年1月16日記事参照)、値下げ競争の激化などもから、消費額は0.5%減と減少した。また、建材・内装材料は、不動産投資の減速もあり、2.0%減だった。金銀宝石類は3.1%減と業種別で最大の減少になった。

投資(固定資産投資)(注2)は、前年比3.2%増(2023年は3.0%増)だった。うち、インフラ投資(注3)は4.4%増、民間投資は0.1%減となった。製造業投資は9.2%増だったものの、外資系企業の投資は10.0%減だった。また、不動産開発投資は10.6%減となった。新築不動産販売面積は12.9%減、販売金額は17.1%減だった。

工業生産増加額(付加価値ベース)(注4)は、前年比5.8%増(2023年は4.6%増)だった。製品別の生産量では、集積回路が22.2%、スマートフォンが8.2%、太陽電池が15.7%、工業用ロボットが14.2%の増加となった。自動車は4.8%増で、うち新エネルギー車(NEV)は38.7%増だった。生産設備稼働率は75.0%、うち自動車製造業は72.2%だった。

なお、2024年末の人口は14億828万人で、前年から139万人減少した。出生数は954万人で52万人増加した。

国家統計局は記者会見で、2024年の経済は安定していたとしながらも、外部環境の悪い影響が深刻化し、国内需要不足や一部企業の経営困難など、多くの課題に直面しているとの認識を示した。2025年については、デジタルエコノミーなどの新たな分野の成長、消費刺激策などの実施、改革開放の推進などを通じた発展に自信を示した。

(注1)年間売上高2,000万元以上の卸売企業、500万元以上の小売企業、200万元以上の宿泊・飲食業企業が対象。

(注2)農家による投資は含まない。

(注3)電力、熱、ガス、水の生産・供給は含まない。

(注4)年間売上高2,000万元以上の工業企業が対象。生産設備稼働率も同様。

(河野円洋)

(中国)

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