スマホ依存が引き起こす体の異常
JIJICO / 2014年9月15日 10時0分
スマホ依存が引き起こす体の異常
スマホ依存による「ストレートネック」。最悪、ヘルニアにも
現在、携帯電話所持率は中学3年生の男女ともに3/4を超えており、高校生の約6割にスマホ依存の傾向が見られるといわれています。また、驚くべきことに2歳児の約2パーセントが毎日スマホに接しているとのデータもあるようです。
そんな中、スマホによる弊害は健康面にも生じています。体の不調、首や肩の頑固なコリや痛み。もしかしたらスマホ依存による「ストレートネック」と呼ばれる状態になっている可能性があります。
健康な人の首の骨、つまり頚椎というのは、横から見ると喉を山にして緩やかなカーブを描いており、それによって地面から頭にかけての衝撃を和らげる役割を果たします。その正常な頚椎のまわりの筋肉はバランスよく程よい柔らかさが保たれているのですが、ストレートネックの場合は、筋肉がガチガチに硬くなり、カーブがなくなって真直ぐな状態になってしまいます。スマホを使用する際の前かがみの姿勢を長時間続けることにより、筋肉が硬直し、元に戻らなくなってしまうのです。
この状態が長く続くと、首から上方にむかっての血流が格段に悪化し、肩コリや頭痛だけではおさまらず、手のしびれや感覚の異常などを起こすヘルニアに発展してしまうことも。進行すれば首の手術が必要となります。
健康へのリスク軽減策は?
では、どのようにして回避すれば良いのでしょう。当然のことですが、スマホの使用を控えることが一番です。しかし、使用が不可欠であれば、そのリスクをなるべく減らしていきましょう。
■30分以上、同じ姿勢でスマホを使用しない。
■30分に一回は首をゆっくり回したり、後ろに傾ける。また、腕を肩から大きく何回も回し、同時に大きく深呼吸する。
■片方の手で反対側の頭を支え、ゆっくりと首のストレッチ。
■入浴時はゆっくりと湯船につかる。
そして、寝る前にはスマホを触らないようにしてください。睡眠の質が向上し、自律神経を安定させ精神面の改善を図ることができます。毎日、これらを繰り返すことが大切ですが、症状が進行した場合は我慢せず専門医を訪ねましょう。「便利なもの」に振り回されて、逆に体に不快症状を起こさないように節度をもって接するようにしてください。
(田村 実/柔道整復師)
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