小中学生に活気のサイン?「暴力」をプラスに導く
JIJICO / 2014年10月26日 12時0分
小中学生に活気のサイン?「暴力」をプラスに導く
社会の秩序を学んでいない子どもが増えた
文部科学省で問題行動調査を実施したところ、小中学生の暴力行為が増加し、中でも小学生の暴力行為が1万件を超えたそうです。実際に暴力行為がある学校現場や家庭は、混乱状態にあるのではないでしょうか。
この時期の子どもたちは思春期であり、粗暴な行動に出やすい傾向にはありますが、思春期は現代になって始まったわけではなく昔からあります。まず、このような暴力行為が増えた原因として考えられることは、家庭や学校で甘やかされ、社会の秩序を学んでいない子どもが増えた、ということではないでしょうか。暴力行為をする子どもたちは、自分が親や教師よりも偉いと思っていたりします。また、暴力を行うことで注目や関心を得る事にも成功しています。では、こうした子どもたちの暴力行為をどうしたら改善することができるでしょうか?
ポジィティブに考えると「低年齢層に活気が出てきている」
暴力をふるうということの裏には、相手への大きな怒りがあるということが言えます。復讐的な意味合いで暴力を使うことが多いのです。この部分はカウンセリングによって、子どもと向き合い怒りの元を解消していくことが必要です。
しかし一方で、このような子どもたちが増えたということは、ポジィティブに考えると「低年齢層に活気が出てきている」ともとらえることができます。少し前から「最近の子どもは活力がない」と言われていました。暴力というのは、逆に「エネルギー」として考えることもできるのです。よって、子どもたちがエネルギィッシュになってきている、ということもできるでしょう。このような問題が起きたとき、ただ恐れ、抑えるのではなく、子どもが噴出するエネルギーをより良い方向へ導いてあげるようにすることです。
子どもの興味や関心のあることを一緒に見つけて応援する
そのためには、子どもが、友人や大人から注目を得られる良い行動を増やせるよう、その子どもの興味や関心のあることを一緒に見つけて、その子が一人で頑張って達成できるように相談に乗り、応援してあげることです。
ただ、気をつけなければいけないのは、こうした暴力行為をする子どもたちだけをフォローすることにならないこと。暴力なんてふるわず、当たり前にきちんと秩序を守っている子どもたちへの感謝の気持ちを表現することも同時にしていく必要があります。
子どもたちの暴力行為という問題は、こうしたニュースを見聞きした大人たちの中にも形は違ってもあるものです。まずは自分自身の中にそういった問題を見つけ解消していくことこそが、世の中を変えることにつながっていくでしょう。
(安藤 はま子/心理カウンセラー)
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