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食育の観点から見る「ジブリ給食」の素晴らしさ

JIJICO / 2014年11月5日 12時0分

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食育の観点から見る「ジブリ給食」の素晴らしさ

スタジオジブリの人気作品に登場するメニューが給食に

静岡県三島市にある中郷西中学校で出されている給食が、スタジオジブリの人気作品に登場するメニューをモチーフにしていて話題になっています。

このジブリ給食、「給食という予算も材料も調理時間も限られた中で、子どもたちが喜ぶようなメニューを作成した」「給食単独のとりくみでなく、図書館司書の先生が読書週間に興味を持ってもらうために給食とコラボしようと考えた」といった優れた点が挙げられますが、私が最も素晴らしいと感じたのは、「生徒にアンケートをとって実現して欲しいメニューを決めた」ことです。

食に興味を持たせることこそ、食育において最も大切

まず、給食という毎日食べて当たり前のことに興味を持ってもらうことが、食育という観点からも大変重要です。

普通の給食であれば「今日は好きなメニュー、明日は嫌いなメニュー」程度の関心しか子どもたちには無いかもしれません。しかし、自分たちが回答したアンケートで決まったメニュー、ましてや大好きなジブリ映画に出てくるメニューであれば、「あの映画のメニューが給食になると、どんな風にアレンジされて、どんな味で出されるのか?」「このメニューを作るために、どんな材料を使って、どんな調理方法で、映画のメニューに近づけたのか?」「このメニューを完成させるためにどんな苦労があったのか?」など、普段は何気なく食べている給食に注目するきっかけになると思います。

お菓子類、ジュース、ジャンクフードなど子どもたちの食の乱れが問題なる中、食に興味を持たせることこそ、食育において最も大切なところなのです。

「こ食」をクリアし、「食べる楽しさ」まで加わっている

そして、そもそも給食は、食育の基本である「こ食」にならないようにできています。ちなみに「こ食」とは下記のことを一般的に指します。

・食べるものが人によってバラバラ「個食」
・孤独に一人で食べる「孤食」
・好きな物や決まったものしか食べない「固食」
・食べ量が少ない「小食」
・カロリーが高くなりやすい粉を使った食品が多い「粉食」
・濃い味付けの物ばかりの「濃食」

ジブリ給食は、給食として、これらの「こ食」をすべてクリアしているのはもちろんですが、そこに「食べる楽しさ」が加わっています。

楽しみながら食べることができれば健康にもつながる

ある人が言いましたが、体に一番悪い食事は、脂っこい食事でもなく、ジャンクフードでも甘いお菓子でもなく、嫌いな人と、しかめっ面で、いやいや食べることだそうです。これは半分冗談みたいな話ですが、楽しみながら食べることができれば、これ以上の食育はないでしょう。

病気を改善するにも、まず病気になってしまった原因を作った生活習慣を改善しないといけません。食に気を使うということは、結果的に自らの健康に気を使うというところまでつながります。子どもたちの健康を守り、健康の基本である食を学ぶ機会とするためにも、ジブリ給食のような素晴らしい取り組みが全国で広がると良いですね。

(早川 弘太/健康コンサルタント)

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