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人気の「朝ラン」エネルギー枯渇状態で走る危険性

JIJICO / 2015年6月4日 14時0分

人気の「朝ラン」エネルギー枯渇状態で走る危険性

人気の「朝ラン」エネルギー枯渇状態で走る危険性

健康維持やダイエットなどに有効だと言われている朝ラン

6月に入って日の出の時間が早くなり、早起きをして時間の有効利用に努める人も多いのではないでしょうか。中でも「朝ラン(朝のランニング)」は、健康維持やダイエット、競技力向上のためにも効果的だと言われていますが、逆に危険だという声も最近は聞かれます。

朝ランが、なぜ良いと言われたり危険だと言われたりするのか。その理由を理解して正しく付き合うことで、危険を回避することができます。

睡眠時の発汗により起床時は脱水状態、そのまま運動するのは危険

まずメリットについてお話すると、朝日を浴びることで脳内のセロトニンが分泌され、体内時計が正しく働くようになり夜の寝つきも良くなります。またセロトニンは精神の安定にも影響しているので、心の健康にも良い影響を与えてくれます。

また、朝は夕食からの時間が空いているということで体はエネルギーが枯渇した状態です。そういったときに運動を行えば脂肪を燃焼しやすくなるので、ダイエット目的で走るのであれば効果的です。陸上競技を指導している立場から言っても、エネルギーの少ない状態で走る朝ランは、体内のエネルギーを効率よく使う体にしていくため、長距離ランナーの練習としては外せないものです。

続いてデメリットについてお話します。朝はエネルギーも少なく体温も低くなっています。そのようなときに走れば、健康な人でも体調を崩す可能性があります。私たちの体は、睡眠時にリラックスすると副交感神経が優位になります。この状態から、いきなり活動的な交感神経には変わりません。体が準備できていない状況で無理やり体を動かそうとするのは大きな負担になり、ランニング中に倒れてしまうこともあります。

また、睡眠時の発汗により起床時は脱水状態なので、そのまま運動することはとても危険です。

朝ランの強度は低くして、スピードを出すランニングは夕方に

メリット・デメリットを理解すれば朝ランを安全に行う方法が見えてきます。朝起きたらまずは水分を補給すること。最初はスポーツドリンクなどでエネルギーも一緒に補給してあげると良いでしょう。ダイエットや長距離ランナーの競技力向上が目的であれば、朝ランに体が慣れてきた時点でスポーツドリンクを水で薄めていき、エネルギーを補給しない状態でも走れるように少しずつ変えていきましょう。

副交感神経が優位な状態で、いきなり激しい運動を始めるのが危険なのであれば「ウォーミングアップが重要」だということがわかります。いきなり走り出すようなことはせず、ウォーキングから始め、ゆっくりとしたジョギングとストレッチを必ず行いましょう。基本的に朝ランの強度は低くして、スピードを出すようなランニングは夕方に行うことが望ましいです。

今は、朝の空気が気持ち良い季節です。朝ランをしたならば、その後には必ずバランスの良い朝食をとり健康的な生活を送って欲しいと思います。

(川口 博正/スポーツトレーナー)

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